第二章
[8]前話
「かえってね」
「お金が貯まらないんだ」
「徳のない人はお金が貯まらないのよ」
こう言ってだった。
寧々はそうしたことには金を惜しまなかった、だが中学生の息子父親そっくりの彼はそうしたことに金を使うことこそ無駄遣いではないかと思っていた。
「そうしたことこそ節約か使わない方がいいんじゃないか?」
「見てればわかるわよ」
だが母はこう言う、そしてだった。
息子は大学を卒業して就職してから言った。
「確かな宗教や冠婚葬祭にはお金使わないとな」
「駄目でしょ」
「それで評判が上がって」
自分のというのだ。
「何か自然にな」
「人に助けてもらってね」
「その分お金貯まるな」
「そうしたものを人は見ていて」
そうしてというのだ。
「神様もね」
「見ているな」
「仏様もね。だからね」
それでというのだ。
「助けてくれるから」
「神様仏様もか」
「勝てるのよ、神様も仏様も信じなくて」
そうした考えでというのだ。
「冠婚葬祭とかにお金をケチっても」
「お金は貯まらないな」
「あんたもわかったわね」
「仕事してわかったよ、そんな人はかえってな」
他人の冠婚葬祭や宗教のことにお金を使わない人はというのだ。
「下らないことに使って」
「貧乏でしょ」
「ケチでもな、下らない散財してるよ」
こう母に話した。
「挙句ヤミ金にも手を出したりして」
「信仰心がなくて他の人にお金を使わないと」
そうすると、というのだ。
「自分のことにしか使わなくてね」
「かえって金の使い方おかしくなるか」
「そうよ」
まさにというのだ。
「冠婚葬祭に使うとどう使って他のお金をどうするか考えて」
「節約もするか」
「人の為に使うなら。だから使うべきことにはね」
「お金使うべきか」
「そういうことよ、じゃあね」
「ああ、これからもな」
「お金をね」
これをというのだ。
「使っていくわよ」
「そうしたことに」
「それも世の中よ」
息子に笑顔で話した、そして節約しつつそうしたことには金を惜しまなかった。貯金はどんどん貯まったのだった。
お金は使う時は使え 完
2024・3・16
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