第11話
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ちゃんを包む爆炎に、フレイザード2号は唖然とし……そして怒り狂った。
「貴様ぁー!よくも私のハドラーちゃんをぉー!」
が、フレイザード2号が怒って叫んでいる間に、バラモスエビルは凍える吹雪を吐く準備を整えていた。
「かー!」
「火炎呪文!」
バラモスエビルの凍える吹雪とフレイザード2号の火炎呪文がぶつかり合う間に、バラモスエビルは既に凍える吹雪を吐く準備を整えていた。
(え?喉が膨らんで、喉の膨らみが上に?)
そう。バラモスエビルは凍える吹雪を2連発出来るのだ。
慌てたフレイザード2号が氷結呪文で押し返そうとするが、とてもじゃないが間に合わない。
「くっ!」
このままバラモスエビルの凍える吹雪がフレイザード2号に命中してしまう……かと思いきや、
「極大閃熱呪文ーーーーー!」
ハドラーちゃんの極大閃熱呪文が横からバラモスエビルの凍える吹雪を押し祓う。
「何!?」
まさかと思い、バラモスエビルが極大爆裂呪文の着弾点を視た。
その時、爆炎から足音が響いた。それは、爆炎に包まれた者がまだ生きている証拠だ。
「効いてないのか!?わしの極大爆裂呪文が!?」
そして、何事も無かったかの様に姿を現すハドラーちゃん。
「極大爆裂呪文が使えるとは……お前、なかなか見込みがあるじゃないか?」
「おぉーーーーー!」
完全に恐慌状態と化したバラモスエビルが慌てて凍える吹雪を2連続で吐こうとしたが、その前にハドラーちゃんが魔法の筒をバラモスエビルの腹に押し当て、
(は!?速い!?)
「イルイル」
魔法の筒に封じられたバラモスエビル。
それを見て変な安堵の仕方をするフレイザード2号。
「良かった!無事か!?……美しい肌に火傷の後が無いみたいだし♪」
このままだとまた百合萌えの女性の同性愛に走りそうだったので、聞こえぬ振りをして先に進むハドラーちゃん。
「行くぞ」
「そんなぁー……それは流石に冷たかろうて」
ハドラーちゃんとフレイザード2号は、何かに呼ばれた気がした。
「ん?何か聴こえないか?」
「聞こえるねぇ」
声の主を探して視ると、そこには巨大な扉があった。
「まさか、魔宮の門ではないだろうな?」
試しに扉を押してみるハドラーちゃん。
すると、かなり重いがどうやら開く様だ。
「魔宮の門程ではないがこれ程の厳重……いったい何が有ると言うのだ?」
巨大な扉を開けて声の主を探していると、無数の鎖に縛られて宙ぶらりんとなった片開き戸だけであった。
このシュールさには、流石のハドラーちゃんもフレイザード2号も返答に困った。
「門が……拘束されてる?」
「防御を厳重にする…
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