第八十話 教会の仕組みその一
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第八十話 教会の仕組み
新一君はこの日も学校の授業が終わって私も大学の講義が終わって詰所に帰ってきた時にその詰所に来ました。
その彼に私は事務所の中からその前にいる彼に言いました。
「私が帰って来る頃になのね」
「はい、こうしてです」
相変わらずにこにことして言ってきます。
「お邪魔しました」
「それまではひのきしんやお散歩をして」
「あと予習復習をしたりして」
「それで時間を過ごしてなのね」
「詰所に来ています」
私が帰って来る頃にというのです。
「そうしています」
「そうなのね」
「はい、そうなんですよ」
「阿波野君って千里ちゃんいないと来ないからね」
事務所の中から杉浦さんのご主人が言ってこられました。
「これが」
「そうみたいですね」
私もそれを感じています。
「この子は」
「何でかね」
「私がいなくても変わらないですよ」
どう考えてもです。
「別に」
「そうなんだけれどね」
「それが、なんですね」
「彼にとっては違うんだよ」
「何がどう違うのか」
そのこともです。
「わからないですが」
「千里ちゃんだけはね」
「私だけはですか」
「まあ今日も絶対に来るから」
このことは間違いないからだというのです。
「相手してあげてね」
「そうさせてもらいます」
私も応えてでした。
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