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ドリトル先生と不思議な自衛官
第六幕その九

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「確かにね。けれどね」
「それでもだよね」
「儲かると錯覚出来る様な」
「状況ではなかったのね」
「それを近現代専門の歴史学者が言うから」
 先生は眉を顰めさせてさらに言いました。
「それも有名な国立大学の教授さんがね」
「それだけ酷いってことだね」
「うん、その酷さたるやね」
 それこそというのです。
「僕にしてもね」
「呆れる位だね」
「だからさっき言ったんだ」 
 まさにというのです。
「中世の教会の様な」
「とんでもなく腐敗した状況になっているんだね」
「ここまで卑劣で醜悪になれるのかって」
 その様にというのです。
「思える位のね」
「最悪の状況だね」
「そうだったんだ」
「そこまで腐敗していたら」
 それならとです、王子は言いました。
「自浄もね」
「全くないよ」
「やっぱりそうだね」
「恥を恥と思わなくなったらね」
 人はというのです。
「最も恐ろしい腐敗がはじまるからね」
「その人達はもうだね」
「その恥を恥と思わない」
「最も恐ろしい腐敗の中にいるから」
「もうね」
「自浄もないね」
「だから戦後ずっとなんだ」
 それこそというのです。
「日本の学者さんとマスコミは腐敗していて」
「学校の先生もだね」
「それに労働組合もね」
「そうした人達が多いんだ」
「労働組合も色々でね」
 こうした組織もというのです。
「イギリスでは労働党だね」
「労働組合っていうとね」
「そちらになるけれど」
「そもそも労働党がそこからの考えだしね」
「労働組合、フェビアン主義とかね」
「暫定的に社会をよくしていく考えだね」
「社会民主主義とかね」
 先生はこちらの考えもお話に出しました。
「そうした考えに基づいてね」
「社会をよくしようとしてるね」
「労働者や一般大衆の権利を守って拡大して」
「そうだよね」
「議会も選挙も民主主義もね」
「全部守るね」
「そうした考えで」
 それでというのです。
「リベラリズムもね」
「同じだね」
「そう、けれど日本の労働組合はね」
「イギリスのものとは違うんだ」
「口ではリベラルとか民主主義とか言うけれど」
「実は違うんだね」
「革命を考えている共産主義でね」
 こちらの考えでというのです。
「いざとなれば暴力もね」
「辞さないんだね」
「そして民主主義でもね」
 その実はというのです。
「違うんだ」
「過激派と同じだね」
「というかそのものだね」
 まさにというのです。
「過激派がね」
「学者さんやマスコミや労働組合に入っているんだ」
「学校の先生にもね」
「共産主義で暴力も厭わない」
「革命を叫んでね」
「それで共産主義っていったら」
 王子はさらに言いました。
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