黎明編 仮面ライダースパルタンズ 第1話
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ドに仇なす赤き仮面の戦士を再現するべく、アレクサンダー・アイアンザック中将によって始動された「スパルタン計画」。その成果物たる試作外骨格を試すには、ある意味絶好の機会でもあった。が、その結果はあまりに残酷であり、無残なものだったのである。
突如この国に襲い掛かり、大規模な侵攻を開始したシェード北欧支部の改造人間軍団。その暴威を阻止するべく出動した軍隊は、瞬く間に敗走。僅か1日で首都にまで攻め込まれ、救国の希望を背負って出動した「スパルタン」の戦士達も惨敗を喫した。
この国は、たった一つのテロ組織に完敗したのである。それはもはや、誰の目にも明らかであった。
シェードの改造人間である「No.5」こと吾郎が「仮面ライダーG」に目覚め、組織に反旗を翻してから約半年。日本各地のシェード基地はGの活躍によって次々と殲滅され、世界の平和は「仮面ライダー」と呼ばれる正義のヒーローに委ねられるようになっていた。
だが、それだけの力を持った絶対的な英雄はこの当時、彼独りだったのだ。如何に強い力を持っていようと、たった独りの人間が全ての悲劇を食い止めることなど出来るはずもない。日本以外の世界各国で活動を開始したシェード怪人の脅威に対し、世界はまだ有効な対処法を確立出来ずにいた。
この北欧某国も、その一つだった。この国に、真の「仮面ライダー」は居ない。居るとすれば、その力の再現を目指した発展途上の粗雑な模造品のみ。だが、この当時の技術力ではGの再現など出来るはずもなく、最終的にロールアウトされたのは、モデルとは似ても似つかない強化外骨格の兵士達であった。
Gに遠く及ばないスペックを補うため、モデルには無かった武器装備を付け足すことで、少しでもGの戦闘力に近付こうとしていた「欠陥品」の数々。そんなものは所詮、「本物の改造人間」の敵ではないのである。Gのようにその場で変身することも出来ない、単純な手動着脱式。その程度の技術で作られた成果物で、人外の怪物に敵うわけがなかったのだ。
戦場となったこのエンデバーランドの各地には、シェードの戦闘員やスパルタンを装着した陸軍兵士達の死体が累々と横たわっている。狙撃戦に特化した試作機の一つを装着していた兵士も、無惨な骸と化していた。だが、その中に幹部級怪人の骸は一つも無い。
しかもシェード側より、陸軍側の方が目に見えて死者数が多い。最後の希望を託されたスパルタン達ですら、その多くは数人掛かりで1人の戦闘員を仕留めるのがやっとだったのである。
「Gの戦力の再現」という本来の最終目標に最も近付ける大型特殊外骨格の開発計画が予算不足で頓挫した以上
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