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妖精のサイヤ人
第十四話:ローズマリー村の終焉
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後悔した。
 自身が、お土産を獲らずに真っすぐに早く村に着いていれば…と。

 「ご、ごめんなさい…何もできなくて…」

 「謝らなくていいんだよ、カグラはまだまだチビなんだから」

 大雑把に少女の頭に手を伸ばそうとし、罪悪感を感じながらもその頭に手を置いてわしゃわしゃと撫でる。
 全く遠慮がない、しかし元気つけるように強く、優しい力が伝わってくる。
 少女は再び見上げ、目にするその笑みは、自分を助けてくれた少女のような優しい顔。
 
 「あとは任せてくれ」

 何をやるか、もう決めた。
 その行動が正解ではなく、蛮勇だろう。
 しかし、今動かなければもっとわからなくなる。
 話をしてる間も、魔力探知を続けて漸く掴めた何百人の魔力。
 覚えのある魔力もあった。

 「もしオレが戻らなかった場合は、オレの所属しているギルドに行って保護してもらえ」

 ネロは自身が所有している通貨であるジュエル等が入っている革袋を少女に渡した。
 少女は躊躇いがちに不安そうな目でネロを見るが、ネロは大丈夫だと少女に言った。

 「そのギルドは、優しい人がいっぱいだから面倒ぐらい見てくれるさ」

 「だ、大丈夫なの?ネロお兄ちゃん…危ないよ?」

 「平気平気――オレは、妖精の尻尾の魔導士だぜ?それも戦闘種族だ」

 


 「――ちょっくら、わりーやつらをぶっ飛ばしてくらぁ」

 

 



 

 ★★★★★★★

 「いやー大魚(だいぎょ)ですなぁ!これも全て、旦那のおかげですぜ!!」

 「ふん…」

 「これなら十分に‘’塔‘’の設立に役に立ちやすぜぃ…!私もこれで偉くなった際、旦那への報酬も増やせるってもんです!!」

 「…チッ!次はもっと骨のあるヤツがいるとこにしろよ。こんなつまらん仕事はカンベンだぜ」

 「へ、へへい!!」

 子供たちが乗っている馬車を引き連れていく者たちの先頭に、他の馬車より値のある馬車に乗った小柄な男と大柄な男が会話が人際大きく聞こえた。

 「いいか!!テメーら‘’ゼレフ教''は、オレさまをもっと強くすることができるというから協力してんだ。…ブレインの野郎の勧めでもあるから今回付き合っているが、こんな下らねー仕事をもう一回させる様なら今度はテメーらが建てている''楽園の塔‘’とやらを、島ごと沈めるから覚えておけよ」

 「わ、わかりました…」
 
 小柄な男は自身より圧倒的にでかいスキンヘッドの男の言葉に怯む。
 この大男の言葉通り、一つの島を沈めさせることができるような気がするのは気配勘からなのだろうか。
 特殊な鎧を身に纏み、腰に巻き付けている''猿の尻尾''を横目で見ながら小柄な男は馬車を前に進ませて
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