第十四話:ローズマリー村の終焉
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わたしからおまえたちに教えることは何もない。
教える以前に気と魔法の使用する流用が違うからな…いや、肉弾戦でもいい?そうか。
なんだ?ネロ。‘’気‘’について学びたい?…やめた方がいいだろう。
今のおまえは、魔力でわたしと似た流用で闘っているが、そもそも間違いなのだ、その使い方は。
いいか、‘’気‘’とは内なる力のコントロールと放出が基本でもある。
しかし、魔法はコントロール以前に、内なる力をイメージして、そして自身の本質を捉え、変質等して漸く身に着けるものだ。
中には自身に宿っている属性を知ることで魔法を覚えやすくする者もいるが…確か以前、セレーネから聞いた話、後天的に属性を手に入れる者も居るらしい。
アースランドの‘’未来‘’にも一人居るようだが…おまえたちもいつか会うことがあるだろう…。
…随分詳しい?…敵のことも理解しなくちゃならないからな…わたしも、魔法を覚えたさ。
元々似たようなことができる…気もな。
…ほら、よくわからんだろ?わたしも実際、奥がよく理解していない。
肉弾戦の練習ぐらいしてやる、ネロはよく休んでおけ。
それか、セレーネから魔法を教わってみたらどうだ?…なにせ、アレでも‘’神‘’だからな。
さて…長話になってしまったが、かかってくるがいいーーーマカロフの孫よ。
おまえも‘’先祖‘’と同じく正史から外れた者だ、格段に強くなっても構わんだろう。
★★★★★★★
「はぁ…!はぁ…っ!」
少女は逃げる。
何故自分が逃げているのか、何に逃げているかはっきり解らない。
しかし、自分の育ての親が自身や他の子供たちにとにかく逃げろ、村から出ろしか言われていない。
「な…なにが…なんでこうなっているの…!?」
村から出るか、静かになるまで隠れてなさいと、シスターに言われるがまま足の速い子は逃げ、遅い子は森か隠れられやすい場所に向かう中、エルザは教会の近くで隠れていた。
今日という日は、彼女が「兄」と慕う少年が教会に帰ってくる日である。
ルザは兄を出迎えたくて隠れていた――その行為は間違っていたと知っていたにもかかわらず。
隠れていた…自分が育てた協会に''見覚えのない大人''たちが入り――、自分たちが外を眺めるときに使っていた窓に''赤い何か''で汚れるまでは。
''ソレ''を見た瞬間、エルザは駆け出していた。
どこに走っていたかなんて決めていない。
ただ思いのまま足を動かして――そして赤く燃えるローズマリーの村を見つめた。
「ーーー!!」
―――赤い何かで濡れている大人たちが倒れ―――
―――教会に入っていった怪しい大人たちと同じ格好の者が泣く子供を殴り―――
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