第17話
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9月20日、6:30―――――
翌朝、ビクトル達に見送られたヴァン達はラングポートに向かっていた。
〜高速道路〜
「わぁ〜、速いですね!」
「時速1200CE(セルジュ)……クレイユ村に行った時よりも速度が出ていますね。」
「ま、これなら昼前に着けるだろう。流石は高速道路、カルバードならではのインフラだぜ。」
「うーん、州とは思えない程カルバードは大きいですねぇ。」
「まあ、高速道路が整備されているのは三大都市や一部の都市間だけですけど………」
カルバードの広大さに感心しているフェリにアニエスが説明した。
「ああ、それ以外はこの前の国道と大して変わらねぇな。それでも他の国より整備されているのは確かだが。今のうちに聞いておくが、お前ら、ラングポートは初めてか?」
「はい、初めてです。」
「私は昔行ったことはありますが、本当に観光レベルで………とっても賑やかだった記憶があります。また家族と一緒に来られたらと思ってたんですけど………」
ヴァンの確認にフェリは頷き、アニエスは昔のことを思い返しながら答えた。
「――――――大雑把に説明するとラングポートは新市街と東方人街の二つに大きくわかれる。今回の依頼の性質上、東方人街の方に宿を取る。その方が動きやすいからな。」
「以前私が泊まったのは新市街のホテルですから、違う所になりますね。」
「ああ、どっちでもいいんだがその街ならではの足場の方がベターだ。ま、経費以外で新市街の高級ホテルに泊まれる余裕がないっつーのもあるが。とにかく宿を足掛かりに各街区を回りつつ”依頼”に対応する――――――今まで通りにな。」
「それで情報を集めるんですね!」
「そうだ。わかってきたじゃねえか。ただ………それとは別に――――――チョウの主家筋にあたるルウ家の当主が会って挨拶をしたいらしい。」
「昨日会ったあの人よりも偉い人ですか!?」
ラングポートに着いた時に会う予定の人物を知らされたフェリはチョウを思い浮かべた後驚きの表情で訊ねた。
「ああ、黒月の重鎮の一人だろ。そういうお偉いさんとは正直あまり関わりたくはねえんだが……ま、精々情報を引き出させてもらうか。そういう意味では、適度にボケた耄碌ジジイだと助かるぜ。」
「ヴァンさん、言い方………」
これから会う人物に対する言い方にアニエスは困った表情で指摘した。
「―――――話を戻すが今回の依頼は今日と明日の二日間だ。それ以降はチョウがクロスベルから戻ってくるから俺達の出番はなくなる。場合によっては延長もあり得るけどな。その時はアニエス――――――言ったようにお前には鉄道で旧首都に戻っ
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