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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第195話:猛き炎に支えられて
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え盛る炎で出来た翼なのに、熱さを感じないどころか寧ろ優しく抱きしめられているような温かさと安心感を感じる。それだけでなく、絶唱と砲撃の威力を受け止めることで感じている筈の負荷すら感じなくなっていった。それは気のせいなどではなく、全ては颯人と奏による奇跡であった。
「アタシの魔法で、皆の負荷を軽減するッ!」
「魔力は全部、俺が賄ってやるッ! 安心しろ、使った魔力は全部また還元するッ!」
「だから響、迷うことなく全力でやれッ!」
「はいッ!」
これは颯人と奏だからこそできる芸当だった。ウィザードギアブレイブの最大の強みは、自身の肉体の炎化による攻撃の無力化、そして炎を介しての他者の補助であった。ちょうど、命の灯に炎を分け与えるように、奏の歌を力とした命の炎を魔力として仲間達に分け与え負担を軽減させているのだ。そしてその魔力は颯人が捻出し、使用された魔力はそのまま颯人自身へと返っていく。
正に永久機関。この8人が揃えば、あらゆるエネルギーによる攻撃は調律され無力化されていく。
それが結実したものが今形となる。
「程がある、悪足掻きに……!」
恐ろしい事にアダムがラピスの魔力を使って放った砲撃は、その威力を完全に無力化されるどころかエネルギーが装者全員に分配されてしまった。このままではマズイとアダムが巨大な火球を生み出し、それをまだその場に纏まってとどまっている颯人達へと向け投げつける。
「あれは、マズイぞッ!?」
黄金錬成にも匹敵する熱量の火球が放たれたのを見て、ガルド達により助け起こされていたサンジェルマンが焦りの声を上げる。だが彼女が声を発したと同時に、火球は彼らに炸裂し周囲が火の海に包まれた。
間に合わなかった……恐らくあの場で無事なのは、颯人と奏の2人だけだろうと誰もが絶望しかけた。
その時、炎のドームの中から8つの影が飛び出した。
「何ッ!?」
それは颯人と奏、そしてクリスが放ったミサイルに乗った6人の装者達であった。常識外れの防御力を持つ颯人と、炎による自己再生を無力化が行える奏のみならず、装者達の誰にも傷一つない。それどころか、彼女達のギアは先程と明らかに形状が変化していた。だがそれはエクスドライブとも、イグナイトとも別の形状であった。
「それは……!」
アダムが見ている前で、翼とマリアが剣を手にミサイルから飛び降りる。
「生意気にッ! 人類如きがぁッ!」
アダムは両手を伸ばして2人に掴み掛るが、2人は伸ばされた手を剣で切り払いすれ違いざまに切断してしまった。その威力はどう考えても先程のギアのそれを超えていた。それが何を意味しているのか、本部でモニターしている了子は直ぐに気付いた。
『出力が上がっている? まさか、リビルドされた
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