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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第195話:猛き炎に支えられて
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をクルリと回した。
「あ〜ぁ〜、ったく。ラスボスは第2形態あり、なんてお約束要らねえっての」
「そう言ってくれるなよ、僕も限界なんだ。力を失っているからね。保てなくなっているんだよ、僕は…………僕の完成された美形をッ!」
次の瞬間、アダムは来ている衣服を吹き飛ばし、その姿を完全に異形の怪物へと変化させた。肉体は人間のそれとかけ離れた筋骨隆々としたものとなるが、その肌色は腐った肉の様などす黒いものへと変化し、多くの女性が振り向くだろう美形の顔も華の様に開く異形の嘴と多数の眼球を持つ複眼、そして牡牛の様な角を持つ頭部へと変化した。
「見られたくなかった……あの男の血族には特に……見せたくなかった、こんな姿を……! だけどもう頭に角を頂くしかないじゃないかッ! 僕も同じさ負けられないのはッッ!!」
アダムの感情の爆発を表すかのように凄まじいエネルギーが放たれる。暴力的なエネルギーの波動を颯人は持ち前の防御力を活かして奏と響を守り耐えたが、周囲に残るアルカノイズはそれに耐えきれず消し飛んでいった。
「ッ、くぅ〜、大分頭に血が上ってんな。怒髪天を衝くってのはこの事か」
「んな暢気な事言ってる場合かっての」
「人の姿を捨て去ってまで……そんなに憎いんですか、颯人さんが、その家族がッ!」
「あぁ、憎いともッ! もう全てがどうでもいい。だがあの男は、あの男の血族だけはどうしても許せないッ! 端末と作られた猿風情が、僕を侮辱するなんてッ!」
その言葉と共にアダムは目にも留まらぬ速さで動くと、一瞬で輝彦の前まで近付き彼を殴り飛ばした。
「な、ぐぉっ!?」
「輝彦ッ!?」
まず真っ先に輝彦を狙う辺りに、アダムがどれ程明星家を憎んでいるかが分かると言うもの。彼は知っていたのだ、輝彦が戦闘に置いて大きく制限を掛けられている事を。
殴り飛ばされる輝彦の姿に、サンジェルマンが彼をフォローすべく動く。だがその時にはアダムは既に標的を別の者に変え行動に移っていた。
次に狙われたのは翼であった。
「あっ!? くっ!」
輝彦が一撃でやられた光景に唖然としていた彼女ではあったが、それでも彼女はギリギリのところで反応が間に合った。振るわれる拳を大剣に変形させたアームドギアで防ぐ。が、見た目に違わぬ膂力は容易く彼女の防御を崩し、がら空きとなった胴体に頭部の逞しい角を使った刺突が襲い掛かる。
「あぐっ!?」
幸いな事に腹に風穴があくという事は無かったが、それでも杭打機を腹に叩き込まれたかのような一撃は翼をしばらく動けなくさせるだけの威力を持っていた。
その巨体に似合わぬスピードを目にして、調と切歌は行動に迷った。
「巨体に似合わないスピードでッ!?」
その時突然2人の背後で
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