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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第195話:猛き炎に支えられて
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の原因となる。その結論に至ったクリスが堪らず嘆いた。そうであるならば、正義ではなく悪が蔓延る世界の方が正しい事になってしまう。そう、ワイズマンの様な邪悪な人間こそが正しいと。
しかし翼はそれに否と答えた。
「安易な答えに、歩みを止めたくはないッ!」
それが人間と言うものだ。人間は……否、生命は常に道を探し続け歩みを止めない。原初から続く生命の持つ力。例え弱くとも歩み続ける意志があれば、必ず道は開けると彼女は信じていた。
いや、今も信じている。何しろ彼女達はたった今、その道を探し歩み続けた結果奇跡を手にした者達をその目で見たばかりなのだから。
「そうだッ! 人は誰しも迷う。だがそれに甘んじて停滞を許せば、待っているのは支配され搾取された末の滅びのみッ!」
「そんなの真っ平御免よッ!」
「例え意見が食い違ったとしても、何処かで必ず道は交わるワケダッ!」
サンジェルマン達は正に戦い続けてきた者達だろう。やり方を、道を違えはした。それが原因で颯人達と争う事にもなったが、しかし悩み苦しみながらも歩み続けた末に互いに手を取り合う道を見つける事が出来た。それもまた一つの奇跡であり、そして革命だと言えるだろう。
「だからこそッ!」
「アイツらみたいに、俺達も可能性を信じるんだッ!」
マリアとガルドが、大型のノイズに向け砲撃を放つ。その余波が周囲のアルカノイズを纏めて吹き飛ばし、アダムに向かう為の道が出来た。
その道を、颯人と奏の2人が突き進む。眼前に迫った彼らに向け、アダムは錬金術の火球を放った。
「図に乗るなッ! バラルの呪詛で、心に互いを分かり合えないお前達如きがッ! お前のような人間がッ!」
「関係ないなッ! バラルの呪詛がどうとか、そんなこと知ったこっちゃないッ!」
アダムが放った火球は全て颯人に命中したが、彼は毛ほどのダメージも受けていない。レギオンファントムの攻撃すら完全に防ぎ切った今のウィザードの鎧を前には、黄金錬成が相手であってもどれ程のダメージとなるか。
実際どうなるかは試してみなければ分からないが、しかしアダムにその余裕は与えられなかった。
迫る颯人のアックスカリバーの刃が振り下ろされる。アックスモードの一撃がアダムに迫るが、彼はそれを流れるような動きで回避してしまった。如何に防御力が桁外れになろうとも、動きそのものが大きく変わる訳ではない。特に、どうしても動きが大振りになってしまうアックスモードでは、だ。
だから颯人は、最初の一撃が回避された直後にその勢いを利用しながらアックスカリバーをカリバーモードに持ち替える。
〈ターンオフ!〉
先程に比べて遥かに早く鋭くなった一撃がアダムに迫る。今度はアダムも軽やかに回避とはいかなかったのか、
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