第七百四十一話 シヴァ家の敵その十
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「私達もお手伝いさせて頂きます」
「これより」
「それでは」
セーラも応えた、そうしてだった。
セーラは今度は証拠も手に入れた、そのうえで。
全てを公表した、すると。
「刑事告訴もされ」
「編集部に警察の捜査も入り」
「多くの者が逮捕されていますが」
「誰も驚いていませんね」
「そうですね、どうやらです」
セーラは宮殿の庭を歩きつつラメダスとベッキーに応えた。
「日刊キムダイの関係者は悪事を行うとです」
「誰もが思っていましたね」
「あのタブロイド紙を知る者は」
「その様ですね」
「最初から」
「そうですね」
まさにとだ、セーラは答えた。
「それだけ評判が悪いということですね」
「全く以て」
「そういうことですね」
「ああしたものを書いて売るには」
「品性も知性もなく」
「羞恥心もない」
二人もこう答えた。
「そしてモラルもない」
「そうでないと出来ないですね」
「特に羞恥心ですね」
セーラは彼等にそれがないことを重要視していた、それでまさにそのことを強い声で指摘したのだった。
「それがないことが問題です」
「恥を恥と思わなくなった時最も恐ろしい腐敗がはじまる」
ラメダスはセーラに応えてこの言葉を出した。
「左様ですね」
「そうです、腐敗を極めるということはです」
セーラも応えて話した。
「品性も知性もモラルもです」
「なくしますね」
「何をしても見付なければいい」
「そう思う様になりますね」
「もっと言えば見付かっても」
自身の悪事がというのだ。
「訴えられなければよく」
「そして有罪にならないとですね」
「平気であり有罪になっても」
「改心なぞしませんね」
「それが羞恥心をなくすということです」
恥を恥と思わなくなることだというのだ。
「まさに」
「そういうことですか」
「はい、彼等に羞恥心がないことはです」
日刊キムダイの者達はというのだ。
「その紙面を見ても明らかです」
「恥がないと書けない文章ですね」
ベッキーもそれはと応えた。
「まさに」
「それがわかりますね」
「あまりにも醜悪なので」
「あそこまで醜悪な文章はです」
「羞恥心がないと書けないですね」
「そうです、ですから」
それ故にというのだ。
「彼等はまずです」
「羞恥心がなくなっていて」
「そこからです」
さらにというのだ。
「他の人が持つべきものをです」
「なくしたのですね」
「腐敗の中で」
「そういうことですね」
「ですから彼等を見れば」
虫達を使ってというのだ、これには昆虫だけでなく蜘蛛やゲジゲジといった生きものも含まれている。
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