第16話
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チョウの案内によって東方系の料理を出しているレストランに案内されたヴァン達は客がいない2Fの席に案内された。
〜東方レストラン”彩雲閣”〜
「黒月貿易公司社長のチョウ・リーと申します。――――――お嬢さん方、今後もお見知りおきを。」
ヴァン達と対峙したチョウは初対面のアニエス達に自己紹介をした。
「”黒月”って確か……」
チョウの自己紹介を聞いてチョウが所属している組織を知ったフェリは真剣な表情を浮かべた。
「ああ、カルバード両州の東方人社会のまとめ役、と言やあ聞こえはいいが……カルバード両州最大の巨大シンジケートの方が正しいだろ。」
「フフ、まあそれも一面ですが。」
フェリに説明をしたヴァンの説明を肯定するかのようにチョウは口元に笑みを浮かべながら答えた。
「その”黒月”の方がどのようなご用件で?ヴァンさんのお知り合いのようですが……」
「あんまり知り合いたくなかった口だがな。前に”黒月”から――――――つーかそいつから三度ほど依頼を受けた事があってな。ミラ払いは良かったんだがどれも体よく利用されちまった。歓迎できない類の客ってヤツだ。」
アニエスの疑問に対してヴァンはチョウとの過去の出来事を思い返してジト目でチョウを睨みながら答えた。
「それは残念、こちらとしては貴方とは良好な関係を築きたいと思っているのですが。まあ、折角ですしお食事の前に話だけでも聞いていただけませんか?」
チョウの問いかけに対してヴァンは断っても無駄である事を悟っていたのか肩をすくめて続きを促した。
「―――――実はヴァンさんには煌都に”出張”して頂きたいのです。」
「なに……?」
「”煌都”って確か北カルバードの南の……」
「ええ、カルバード南部に位置し、メンフィル帝国領でもある”南カルバード州”の州都でもある巨大海港都市”煌都ラングポート”。カルバード第二の人口を誇る街で、大陸最大の東方人街もそこにあります。」
チョウの依頼にヴァンが眉を顰めている中目を丸くしているフェリにアニエスが説明をした。
「ついでに”黒月”の本拠地もな。」
「その煌都で最近、厄介事が続いていましてね。警察やギルドにも頼れないこともあってほとほと困り果てているのです。無論、我々”黒月”も対処するつもりですが我らが振るう力はあまりに大きすぎる――――――そこで”裏解決屋”殿の手をお借りできないかと思った次第でして。」
「正直、御免だな。――――――厄介事もどうせ”A”だろ。」
チョウの話を聞いたヴァンは腕を組んで依頼を断る意思を示した。
「フフ、流石お耳が早い。ええ、アルマータのダミーカンパニーが先月煌都の新
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