第16話
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かの大手菓子メーカーですが――――――」
その後インタビューは順調に進んで終わった。
「いや〜、本日は誠にありがとうございました!読者が気になるオフの話なんかも色々聞かせていただいて!」
「ふふ、大したことじゃありませんがお役に立てたならよかったです。」
「それにしてもエレインさんの笑顔、やはり画になりますねぇ。以前も打診させていただきましたが弊社から写真集を出す気はありませんか?」
「……すみません、そういうのは基本、お断りさせて頂いていまして。」
「うーん残念です、爆売れ間違いなしだと思いますが……とにかく今日はありがとうございました。私は一足先に失礼させていただきます。エレインさんはどうぞごゆっくりくつろいでくださいね。」
「ふう………」
「バニラココアです。」
記者が去った後溜息を吐いたエレインの所にウェイトレスがエレインの前に飲み物を置いた。
「え?注文していませんが……」
「あちらのお客様からです。」
注文していない飲み物が来たことに戸惑っているエレインにウェイトレスはヴァンに視線を向けて説明した後去って行った。
「……どういう風の吹きまわしかしら?」
「好きだろ?バニラココア……」
ウェイトレスが去った後ジト目で訊ねてきたエレインにヴァンは苦笑しながら指摘した。
「何年前のことだと思っているのよ……」
「いらねえのかよ、じゃあ俺が貰うが。」
「いらないとは言っていないわ。」
そしてエレインは目の前に置かれたバニラココアを一口飲んだ。
「今も好きよ、この味。ホッとするから。たまにルネとお茶する時に頼むと、”まだまだ子供だな”なんて笑われるけど。」
「ハッ、目に浮かぶようだ。――――――にしても、すっかりギルドの広告塔になっちまったなぁ。雑誌のインタビュー、今シーズンに入ってこれで何件目だ?」
「ギルドの理念を宣伝するのも仕事の内、A級を引き受けた時に覚悟していたことよ。」
「そういってる割には疲れた顔をしてるじゃねえか。」
「…………………」
ヴァンの指摘に反論がないのかエレインは目を伏せて黙り込んだ。
「上手く取り繕っててもわかんだよ。昔からそういう機会が多いくせに、本当は苦手なんだよな、お前。」
「ヴァン……知ったような口を利かないで。……何年も見ていなかったくせに。」
「っ……だな、悪い。」
指摘を続けたヴァンだったがエレインの自分にとって図星の指摘に唇を噛み締めた後謝罪した。
「別に謝られることでもないわ。私のことより、自分の心配をしたらどう?いつまでもそんな違法スレスレな仕事をして、貴方なら他にいくらでも……」
「
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