第16話
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と”協力関係”の”ラギール商会”もだが、”中央”とメンフィル”本国”による例の”合同捜査隊”の連中の手は借りねぇのかよ?」
「無論、その両方にも手を貸して頂くつもりですが、幾ら協力関係とはいえ別の組織である”ラギール商会”にそこまで手を貸して頂くわけには行きませんから”アルマータ”との抗争に備えての異世界(ディル=リフィーナ)でしか手に入らない物資を黒月に優先的に回して頂くことが限度です。そして”合同捜査隊”の件ですが……最近、捜査の為に彼らも煌都で活動を始めましてね。メンバーの顔ぶれが”黒月にとっても少々厄介な顔ぶれ”なので、ヴァンさんや”保険”のように全面的に信頼して任せる訳にはいかないのですよ。」
「”黒月にとって厄介な顔ぶれ”だと……?」
(よ、よくわかりませんが……交渉が難航しているようですね。)
(ええ、ヴァンさんの決断は……)
ヴァンとチョウの話し合いを見守っていたフェリとアニエスが真剣な表情を浮かべて小声で話し合っていたその時チョウが指を鳴らした。すると店長が現れてヴァン達の前にそれぞれ何らかの果実を使った料理と蜂蜜に見える液体が入った飲み物を置いた。
「大陸中東は”ヴァリス市国”から取り寄せた秘伝の”生ドライフルーツ”を使った前菜と異世界――――――”ディル=リフィーナ”から取り寄せた木の精霊――――――”ユイチリ族”の蜜を使った蜂蜜水です。まずはご賞味あれ。」
料理と飲み物が置かれるとそれらについて説明したチョウはヴァン達にそれらを口にするように促し
「これがドライフルーツ……?」
「……わたしが知ってるのと違います。それに蜂蜜水の方は異世界の精霊様の蜜を使ったものと仰っていましたが……」
アニエスと共に興味ありげな表情で自分達の目の前に置かれた料理と飲み物を見つめたフェリはある事が気になって、チョウを見つめ
「フフ、ご安心ください。私も直接その場面を目にしていませんが、それを仕入れた方の話によりますとユイチリ族の蜜というのは例えで現わすならサナギが羽化した後に残った殻のようなものでユイチリ族にとっては不要になったものとの事ですから、貴女が懸念しているような血生臭い事を行って手に入れた物ではありません。」
フェリに見つめられたチョウは説明をした。
「ぐっ、話は終わっちゃ――――――」
一方好物である甘味を出された事に思わずうなり声を上げたヴァンは反論しようとしたがチョウと背後に控えている店長はそれぞれ無言の笑顔を浮かべ、その様子を見て諦めたヴァン達はそれぞれ料理や飲み物を口にした。
「……じゅわっと………口の中でじゅわっと来ましたっ……!」
「甘さと味わいが凝縮されているのに瑞々しさも残
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