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色々と間違ってる異世界サムライ
第21話:勇者の計算外その4
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る筈だ!
今回はそんな気がするのだ!
扉を開けるために手を突く。 
…………。
「どうしたのセイン?」
「早く開けましょう」
「なんかぷるぷるしてね」
静かにしろ。
僕は今、精神を集中しているんだ。
力の配分を誤れば大惨事となる。
よし、これだ。
お尻に七割、両手で三割でいこう。
ゴゴゴゴゴゴ。
無事に扉は開く。
力の配分も正解だった。
「ふぅううううううっ」
いける、このままいけるぞ。
とにかく聖剣を抜いたら即離脱だ。 
通路を進み部屋へと出る。
そこには台座に刺さった聖剣が……
「ない!ないないない!聖剣が無い!」
神殿へ入った僕は、台座にあるはずの聖剣が無い事に気が付き狼狽する。
確かにここにあるはずなのだ。
聖武具を所持していた者が死ねば、自動的にここに戻ってくる。
そして、前の所持者の死亡はきっちり記録されている。
だからあるハズなんだ。ここに。
「っつ!?」
やばい、怒りに身を任せた事で力みやすくなった。
これでは九割の力がお尻に持って行かれる。
油断すると出てしまいそうだ。
耐えろ。勇者である僕が漏らす訳にはいかない。
とにかく即離脱だ!あと少しだけ耐えればこの苦しみから解放される……
……の……筈だったが、足がもつれて倒れそうになった僕をネイが支えたが、その時にネイが僕のお腹を押してしまい……
「あ……」
聖剣は抜けなかったが大量の何かが抜け出ていった。
この瞬間だけは最高に気持ちが良い。
頭が真っ白になる。
ああああああああああああ。

フラウperspective

やって来ましたバルセイユ。
この国で、セインに遭わずにセインの事を調査すると言う……私も何を言っているのか解らない事をします。
で……
「いいかノノ!此処で聞いた事をちゃんと正しく受け止め、正しい判断の上で現実を受け入れるんだぞ!」
「セツナさんこそ!ツキツバさんやセツナさんが白ノ牙(ホワイトファング)の仲間入りする事が―――」
「それが最悪の事態だって言ってるの!ノノ!アンタは本当に―――」
「本当なら、こんな時間すらまったくの無駄なんだから、さっさと白ノ牙(ホワイトファング)と合流して下さい!」
とまぁ……こんな感じでノノとセツナの口喧嘩は平行線のまま終わりが視えません……
勇者セインに妄信するノノもノノだけど、いくら狡賢いヒューマンが相手だからって会ってもいない人物をそこまでぐちゃぐちゃ言えるアンタも大概よセツナ。
で、2人の喧嘩に飽き飽きしているツキツバ様が咳払いをすると、2人はお互いプイっとしながら2人並んでバルセイユに入国していったわ……仲が良いんだか悪いんだか……
ま、兎も角鬼が出るか蛇が出るか。このバルセイユでの情報収集でこの2人の喧嘩が止めば御の字だけど
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