第百二十話 客家その四
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「はっきり言ってね」
「そうなのね」
「この学園にいたらそうした考えになるでしょ」
「世界中から人が集まるしね」
「だからよ。というか台湾の少数民族の人で」
こちらの出身でというのだ。
「中日に郭源治って人いたけれど」
「ストッパーだったわね」
「この人凄くて」
「いいピッチャーだったのね」
「そうだったのよ、阪神じゃなかったけれど」
今度は阪神ファンとして話した。
「巨人もやっつけていた」
「それはいい人ね」
「投げて吠えてね」
会心の投球をした時にだ。
「踊ったりもする」
「そうもしてたの」
「それで人柄もね」
こちらのことも話したのだった。
「素朴で真面目な」
「そんな人だったの」
「ええ、私達が生まれる前に現役だったけれど」
そうであったがというのだ。
「ネットで観るとね」
「そうした人だったのね」
「それで名古屋から来た娘に聞いたら」
言うまでもなく中日の地元である、まさにこの地こそは中日ファンの本拠地と言っていい。愛され方mかなりのものだ。
「お人柄もね」
「いい人なのね」
「お店やってたらしいのよ」
「そうなの」
「名古屋でね」
まさにその地でというのだ。
「それでそちらでもね」
「評判よかったの」
「素朴で真面目な」
そうした人格のというのだ。
「いい人らしいわ」
「そのお店今もやってるの?」
台湾の娘はふと興味を持って尋ねた。
「名古屋で」
「何か台湾のプロ野球に戻るから」
それでとだ、富美子は答えた。
「閉めたそうよ」
「そうなの」
「それで今はね」
「そのお店やってないのね」
「野球に専念するって言って」
そのうえでというのだ。
「そうしたのよ」
「そのことから真面目ってわかるわね」
「そうでしょ、この人がね」
郭源治、彼がというのだ。
「山の方の少数民族の人だったのよ」
「台湾の」
「台湾のそうした民族も多いでしょ」
「九つ位あるのよ」
台湾の娘はすぐに答えた。
「日本時代は高砂族って一括りにされてたけれど」
「実はそれ位あるのよね」
「そう、それでそれぞれの民族でね」
それでというのだ。
「特徴があるのよ」
「生活とか民族衣装とか」
「そうなの、台湾って実は」
富美子にさらに話した。
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