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夢幻水滸伝
第三百三十八話 幻術師の活躍その七

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「ここは」
「そうですか、では」
「はい、個人経営で得たお金がありますし」
「そのお金を元手とされて」
「そしてです」 
 そのうえでというのだ。
「やっていこうとです」
「決められましたか」
「はい、それではです」
「これよりですね」
「お店を企業にします、冒険者もです」
 こちらの仕事もというのだ。
「企業経営に入れます」
「そうされますか」
「何でも屋に」 
 それにというのだ。
「組み入れます」
「冒険者のクエストも色々なので」
「賊やモンスター退治だけやなくて」
 実は雑用や肉体労働の仕事も多いのだ、この世界の冒険者は人材派遣業の非正規社員の様な一面もあるのだ。
「色々あるので」
「企業経営にですね」
「組み入れまして」 
 そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「ことを進めていかれますね」
「そうします、ではこれより企業経営をはじめます」 
 貴婦人に告げてだった。
 ミニーはソルトレークシチーを拠点として企業経営に入った、即座にだった。
 これまでの個人経営で得ていた資金を元手に事務所を構え社員を募集した、仕事の内容は清掃に探偵に警備にだった。
 他にも色々な雑用を受け持つものだった、給料は高めにしたので。
「社員の人も来てくれてですか」
「はじめから順調ですか」
「そうなのですか」
「はい」
 会社の事務所に様子を伺いに来たこの世界に来て最初に入った美容院のオーナーと美容師に微笑んで話した。
「有り難いことに」
「そうなのですね」
「それはいいですね」
「はい、ですから」
 二人にコーヒーを出して共に飲みながら話した。
「このままです」
「経営を進め」
「そのうえで」
「会社を拡大していき」
 そしてというのだ。
「このソルトレーキシチーからです」
「他の街や村にですね」
「経営を拡大していきますね」
「はい」
 そうするというのだ。
「そう考えています」
「そうですか、ただ」
 ここでだ、オーナーはミニーに怪訝な顔で話した。
「お気を付け下さい」
「私の企業の仕事がですね」
「アウトローな世界の仕事とぶつかることが多いです」
「ゴミの処理等ですね」
「そうですので」
「あちらとの衝突がですか」
「起こります、やはりです」
 どうしてもというのだった。
「彼等は危険ですので」
「気を付けることですね」
「くれぐれも」
「ほなです」
 その話を聞いてだ、ミニーは言った。
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