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金木犀の許嫁
第七話 同居のはじまりその十三

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「それでね」
「残っていますか」
「うん、それじゃあね」
「赤ワイン飲みましょう」
「ケーキとワインって合うのよね」
 真昼は笑ってこうも言った。
「これが」
「そういえばそうですね」
「だからね」
 それでというのだ。
「私今も飲むわ」
「そうですか」
「ええ、ただあと少しでね」
 それだけの量でというのだ。
「飲むの止めるわ」
「今どれ位飲まれてますか?」
「ボトルで二本位空けたわ」
 ワインをというのだ。
「だからあと少しでね」
「止められますか」
「飲み過ぎも身体に悪いしね」
 佐京に笑顔で話した。
「だからね」
「それ位でお酒を止めて」
「そしてね」 
 そのえでというのだ。
「後は歯を磨いて寝るわ」
「そうされますか」
「ええ、明日学校だしね」
「はい、明日学校ならですね」
 それならとだ、白華が応えた。
「お酒セーブしますね」
「二日酔いで学校行くのもね」
「よくないですから」
「そうした子もいるけれど」
 八条学園のある八条町では十五歳から飲めるので稀にそうした生徒もいるのだ。当然褒められたことではない。
「やっぱり気を付けないとね」
「駄目ですよね」
「そう、だからね」
「あと少しで飲むの止めますか」
「そうするわ」
 こう言ってケーキを食べるのだった。
「私はね」
「そうですね、私もです」 
 白華は真昼のその言葉に応えて言った。
「もうそろそろ」
「お酒飲むの止めるのね」
「そうします、飲み過ぎはよくないですから」
「そうよね、特に学校があるとね」
「はい、ですから」 
「そろそろ止めるのね」
「そうします、ケーキはミルクティーで楽しみます」
 そちらでというのだ。
「そうします」
「それもいいわね、それじゃあね」
「はい、ケーキ食べましょう」
 こう話して四人でケーキを食べはじめた、ケーキを食べてワインや紅茶を飲んだ。そうしてだった。
 食べ終わってだ、夜空は言った。
「もうはじまってるわね」
「うん、俺達の暮らしが」
「そうよね、もうはじまってるわね」
「うん、俺達はもうね」
「はじまってるわね、そのはじまりがね」
「今だった」
 パーティーだったというのだ。
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