第七話 同居のはじまりその十一
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「天皇陛下よりも」
「ずっと贅沢してるわよ」
「あそこ最貧国ですよね」
世界のというのだ。
「それで世界第三位の経済力の国の国家元首の方よりも」
「ちなみにあそこ人件費ほぼかからないわよ」
真昼はこのことも話した。
「ほぼ強制労働だしね」
「宮内庁も人件費かなりですよね」
「働いている人達のお給料がね」
「そうですよね」
「その宮内庁の予算よりもね」
「将軍様の贅沢費が上ですか」
「そうなのよ」
これがとだ、海胆を食べつつ話した。
「無茶苦茶でしょ」
「いや、あの国に生まれなくてよかったです」
「忍術なんてやってると確実に軍隊ね」
「あんな軍服着ることになりますか」
「白華ちゃんの大嫌いなね」
「本当に生まれなくてよかったです」
「ケーキも食べられない」
佐京は白ワインを飲みながら言った。
「当然ながら」
「甘いものどころか食べものすらないですから」
「雑草を食べて生きているそうだし」
北朝鮮の多くの人達はだ。
「食べられるのは将軍様だけ」
「有り得ないですね」
「プリンもアイスクリームもゼリーもない」
「シュークリームもですね」
「善哉も羊羹も三色団子も杏仁豆腐も」
「桃饅頭もないですね」
「ドーナツもクッキーも」
佐京はこうしたものも挙げていった。
「絶対にないから」
「そうですね」
「それだと」
「私もですね」
「生きていられないよ」
そうだというのだ。
「そもそも食べもの自体がないし」
「甘いものどころか」
「今話している通りにね」
まさにというのだ。
「そうだから」
「地獄ですね」
「そう、あそこは地獄」
佐京はその通りだと答えた。
「何もなくて将軍様だけ安泰ならいい」
「国民の人達はどうでもいいですね」
「そんな国だから」
「地獄ですね」
「あの国よりも日本の方がいい」
「絶対にそうですね」
「後でケーキも食べるけれど」
それでもというのだ。
「そのケーキも食べられない」
「存在すら知られていないかも知れないですね」
「そう、日本がいい」
「絶対に」
「そして」
それにというのだった。
「未確認動物の話もそうは出来ない」
「未確認動物はいますよ」
白華はすぐに答えた。
「あの国は」
「白頭山か何処かに」
「中国との国境の湖にです」
そちらにというのだ。
「います」
「確かそうだった」
「そうですが」
「それでもそんなことを話すよりも」
未確認動物の話題をというのだ。
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