第五幕その十
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「次はね」
「どうするんだい?」
「街に着いたら」
「まずはホテルに入って」
そうしてというのです。
「そこで少し休んでから」
「食べに行くのかい」
「そうするのね」
「そうよ」
まさにというのです。
「それからはね」
「そうなんだな」
「ホテルに入るのね」
「そのホテルがまた素敵なの」
笑顔でお話するドロシーでした。
「宮殿みたいなのよ」
「宮殿だって!?」
「それはまた凄いわね」
お二人もお話を聞いて驚くことでした。
「私達そんなホテルに泊まったことないわ」
「そもそも旅行自体殆ど行かないしな」
「いつもお家にいて」
「それで二人で暮らしているだけだからな」
「けれど旅行に出たら」
それならというのです。
「そうした楽しみもね」
「あるんだな」
「そうなのね」
「そうなの、だからね」
それでというのです。
「そちらのこともね」
「楽しめばいいか」
「ホテルも」
「そうして。皆でロイヤルスイートに泊まるから」
そのお部屋にというのだ。
「豪華なホテルの中でもね」
「豪華なのか」
「特になのね」
「そのお部屋に泊まって」
そうしてというのです。
「街の海の幸や川の幸をね」
「食べていくか」
「そうするのね」
「そうしましょう」
ドロシーも景色を楽しんでいます、そのうえでお二人にお話しましょう。
「是非ね」
「うん、じゃあね」
「街に行きましょう」
お二人も笑顔で頷きました、そしてです。
船は川をどんどん下っていってでした、そのうえで。
水門の前に来ました、水門の左右は青い城壁で囲まれていてその向こうには見事な街並みも見えます。その街並みを見てでした。
お二人は目を輝かせてです、こう言いました。
「これは凄い街だな」
「そうね」
「大きな水門があってな」
「見事な城壁もあって」
「その向こうに見える街の何と見事なこと」
「こんな街もそうそうないわね」
「オズの国じゃよくあるわよ」
ドロシーは目を見開いて感嘆しているお二人に答えました。
「これ位の街はね」
「そうなのか」
「他にもこうした街が沢山あるのね」
「ええ、オズの国は広くて」
そうしてというのです。
「沢山の街や村があってね」
「そうしてか」
「こうした街も沢山あって」
「驚くことはないんだね」
「そうなのね」
「外の世界のニューヨークやロサンゼルスみたいな街がね」
それこそというのです。
「結構あるのよ」
「ニューヨークか」
おじさんは外の世界にいた頃のことを思い出しまして言いました。
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