第五話 宇宙の旅人達その九
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「いや、ドッペルゲンガーってやばいんだろ」
「出てきたら死ぬんだよね」
ガオーンも言った。
「確か」
「何でももう一人の自分って魂で」
マジーヌも言う。
「それが出ているってことだから」
「ドッペルゲンガーを見ましたら死ぬ」
ブルーンはこう言った。
「そう言われていますね」
「うん、難しいことはわかないけれどね」
五色田はそれでもと四人に話した。
「そう言われてるみたいだね」
「そうよ、若しあんたがドッペルゲンガーを見たら」
祖母がまた言ってきた。
「お祓い行ってきなさい」
「お祓い?」
「そう、お祓いにね」
笑って言うのだった。
「そうしてくるのよ」
「お祓いで助かるかな」
「普通の人なら無理でもあんたなら大丈夫でしょ」
自分の孫にこうも言った。
「絶対にね」
「何でそう言えるのかな」
「だってあんた悪運強いし」
まずこのことがあってというのだ。
「タフだしね」
「それはそうね」
マジーヌもそれはと頷いた。
「介人って物凄く悪運強くてね」
「半端じゃねえ暗い生命力あるからな」
ジュランが続いた。
「だったらな」
「ドッペルゲンガーが出て来てもね」
「それで大丈夫よ」
「お祓い行ったらな」
「俺そんなにタフかな」
だが五色田本人は首を傾げさせて言った。
「そんなに」
「そうじゃないとここまで生き残れないよ」
ガオーンが答えた。
「とてもね」
「そうですね、激しい戦いでしたから」
ブルーンは自分達の一年の戦いを振り返って話した。
「それに機械の身体の私達と同じ行動を取っても傷付かないですし」
「凄くタフだよ」
「考えてみれば凄いことですね」
「そうだよ、お前生身の身体でだよ」
ジュランがまた五色田に話した。
「俺達と同じことしてな」
「傷付いていなかったね、そういえば」
「無茶苦茶激しい戦闘してもな」
それでもというのだ。
「普通に生きてたしな」
「その頑丈さ凄いわよ」
マジーヌはまた言った。
「悪運だってね」
「そういえばそうかな」
「そんな介人だから」
それ故にというのだ。
「それこそよ」
「ドッペルゲンガー出てもなんだ」
「お祓い行けば大丈夫よ」
「それで助かるんだ」
「絶対にね」
「安心しなさい、皆も言うし私も言うのよ」
祖母も笑顔で話した。
「あんたならね」
「それで助かるんだ」
「お祓い行けばね」
ドッペルゲンガーと出会ってもというのだ、自分の孫に対して包容力ある優しい笑顔で語るのだった。
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