第五話 宇宙の旅人達その八
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「あれ俺だよな」
「ああ、あの人だな」
「そうだね、どく見ても介人だね」
一緒にいるジュランとガオーンも否定しなかった。
「僕が見てもだよ」
「俺もだ」
「そっくり過ぎるわね」
「色違いにしか思えません」
マジーヌとブルーンも言う。
「あの人を見ますと」
「介人よ」
「けれど俺ここにいるし」
五色田はどうにもという顔で言った。
「だとするとね」
「あの人誰だろうな」
「お店がある状況もそっくりですし」
「不思議なこともあるものね」
「全くです」
「あんたのそっくりさんね」
祖母の五色田ヤツデも言ってきた。
「そんな人がいるの」
「いや、そっくりっていうか」
五色田は祖母にも話した。
「もう一人の俺にしかだよ」
「見えないのね」
「着ている服が番ってて」
それがというのだ。
「あっちは黒でね」
「あんたは白だしね」
「それで性格が鏡合わせみたいに違うだけで」
「性格違ったらかなりでしょ」
「そうかな」
「外見がそっくりで」
そしてというのだ。
「例え名前が同じでもね」
「性格が違うとなんだ」
「そして魂が違っていたらね」
「もう別人なんだ」
「そうでしょ」
こう孫に言うのだった。
「それこそね」
「そうなんだ」
「そうでしょ」
「お祖母ちゃんの言う通り」
祖母の近くにいるセッちゃんも言ってきた。
「その介人とここにいる介人は違う」
「やっぱり別人なんだ」
「同姓同名で外見がそっくりでも」
今彼自身が言う様にだ。
「それでも違う」
「俺とあの人は別人なんだ」
「そう、介人は介人」
「名前が同じでもだね」
「また別人」
「そうなんだ」
「そう、それでその人どう言っている」
セッちゃんは五色田に問うた。
「やっぱりそっくりと言ってる?」
「うん、俺かと思ったってね」
その様にというのだ。
「俺を見て言ったよ」
「そうだったの」
「そうね」
「その口調なら違う」
セッちゃんはあらためて答えた。
「魂は別」
「祖母ちゃんが言う通りにか」
「そう、気にしなくていい」
「ドッペルゲンガーとかじゃないんだ」
「全く違う」
「だったらいいな」
ジュランもそれならと述べた。
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