第二章 宿星〜煌都の麒麟児〜 外伝〜煌都ラングポート〜
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A”の調査は骨が折れそうだな。何せかつての共和国の”三大都市”の一つだけあって、広さも州都のオルディスやバリアハート並みかそれ以上だろうからな。しかも俺達には土地勘もないしな。」
「おまけに”A”とは”別の意味で厄介な組織の本拠地”でもあるからねぇ。私はともかく、クロウや少佐は既にマークされ始めているかもしれないね。」
「……そうですね。その対策という訳ではありませんが、調査の前にまずはその”彼ら”に事情を説明する必要がありますので、”九龍ホテル”に向かいます。」
説明を聞いた後クロウはこれから自分達が調査する事になるラングポートの広大さを予想して溜息を吐き、疲れた表情で呟いたアンゼリカの推測に頷いたクレアは目的地を告げた。そしてクロウ達は目的地である”九龍ホテル”の中に入って行った。
〜九龍ホテル・ロビー〜
「いらっしゃいませ、九龍ホテルへようこそ。ご宿泊でしょうか?」
「いえ………私はエレボニア王国軍”鉄道憲兵隊”所属クレア・リーヴェルト少佐です。メンフィル・クロスベルによる”合同捜査隊”のメンバーとしてしばらくの間このラングポートで調査する事になりましたので、本日はこちらのホテルの支配人であるファン・ルウ氏にご挨拶や調査の件についての説明をする為にこちらを訊ねさせて頂きました。ファン・ルウ氏との面会の予約をしたいのですが。」
受付に訊ねられたクレアは自身の身分証明書になる鉄道憲兵隊員用の手帳の自身の顔写真や名前等がある部分を受付に見せて用向きを告げた。
「!今確認を致しますので、少々お待ちください。」
クレアの説明を聞き、手帳を目にした受付は血相を変えた後内線でどこかに通信し始めた。
「今面会を予約しようとしているファン・ルウってのは何者なんだ?」
「ファン・ルウ――――――この九龍ホテルの支配人にして”九龍銀行”の副頭取も務めている人物で、”黒月”の次期長老の一人でもある人物です。」
「へえ……”黒月”の中でも大物クラスじゃないか。………ん?”ルウ”と言えば、確かヨルムンガンド戦役の時レン皇女殿下が話していた”黒月”の派閥の中でもメンフィル・クロスベル連合に恭順する事を真っ先に申し出た派閥だね。」
クロウの疑問に答えたクレアの説明を聞いたアンゼリカは目を丸くした後ある事を思い出した。
「ああ、しかも”ハーケン会戦”では恭順の証として、数万の戦力が連合側に加勢した上、幹部のチョウとかいう野郎が俺達の邪魔をしやがったな。」
「お二人とも既に存じているように、連合による共和国侵攻時”黒月”の多くの派閥も連合によって派閥としての力を大きく減少させられてしまいましたが、”ルウ家”は自ら連合に恭順を申し出た事で唯一派閥としての力を失っていなく
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