第百十九話 他の国から見ればその十二
[8]前話 [2]次話
「混血には抵抗ないのよ」
「それでバスクの人ともなのね」
「混血していってね」
そうしてというのだ。
「中南米にもね」
「バスク系の人達いるのね」
「全土にね」
それこそというのだ。
「それでインディオの人達ともよ」
「混血してるわね」
「アフリカ系の人達ともね」
「メスティーソやクリオーニョの人達ね」
「そうよ、その人達がね」
まさにというのだ。
「うちの学園にも来てるし」
「うちの学園中南米の人も多いし」
それで仲間内ではスペイン語で話す時が多く学園の中ではスペイン語もよく聞かれる、これは英語や中国語も同じである。
「私みたいにバスク系の血が入っている人もいたら」
「メスティーソやクリオーニョの人も多いわね」
「そうでしょ」
「中南米って人口多いしね」
一華はこのことも知っている、ブラジルやメキシコがそれぞれ一億以上の信仰を擁していることもだ。
「八条グループって中南米にも進出してるし」
「それもかなりね」
「中南米全土に進出してね」
「色々なことやってるでしょ」
「それでよね」
「中南米の子も多いから」
それ故にというのだ。
「バスク系の子に限らず」
「メスティーソ、クリオーニョの人も多いわね」
「そうでしょ、それでわかるでしょ」
「ええ、ラテン系は混血に抵抗ないのね」
「それがいいことでもあるわね」
「そうね、別に好き同士なら」
それならとだ、一華は前置きして述べた。
「結婚してもね」
「いいわよね」
「どんな生まれでも」
「それでよ」
「ラテン系のそうしたところいいわね」
「何ならね」
ここでだ、スペインの娘は一華を見てにんまりと笑って問うた。
「カトリックじゃアウトだけれど」
「何よ」
「私と結婚する?」
「あんたそっちの趣味ないでしょ」
少し引いてだ、一華は真顔になって返した。
「そうでしょ」
「冗談よ、一ちゃんもその趣味ないでしょ」
「私はノーマルよ」
そこは断って言った。
「本当にね」
「そっちの趣味ないわね」
「ええ、否定はしないけれど」
それでもというのだ。
「そっちの趣味はないから」
「そうよね」
「わかってるじゃない」
「いや、一ちゃんが男だったらどうか」
「そういうことね」
「付き合う?」
「あんた可愛いし明るいしね」
一華はすぐに笑顔になって応えた。
「性格いいし」
「じゃあいいわね」
「その時誰とも付き合ってなかったら」
こう条件を付けるのだった。
「それならね」
「いいのね」
「ええ、是非ね」
その時はというのだった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ