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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
第八十一話 戦い、その後
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やらまだ死ぬには早いらしい、大丈夫だ」
「…小官の献策が裏目に出ました。何とお詫びしたらよいか、言葉が見つかりません……まことに申し訳ございません…」
「こっぴどくやられてしまったな。マッケンゼン中将…いや、上級大将にも、そのほかの死んでいった者達にも本当に申し訳ない事をした…」
「…これ程の大敗、どの様な裁きも甘んじて受ける所存です」
「となると他の三人も罰せねばならなくなるが…卿等の進言を容れたのは私だ。罪は私にある」
「そのような…」
「よいのだ。確かに此度は負けてしまったが、分かった事がある」
「分かった事…でございますか?」
「うむ。ウィンチェスターなる者は、卿の申した通り叛乱軍の重要人物だと言う事だ。そうでなければ三個艦隊もの救援など出さぬだろう。まあ、重要人物を単独で、しかも半個艦隊程度の兵力で帝国内奥深くまで送り込むなど矛盾している様に見えるがな。奴なら単独でも切り抜ける、と叛乱軍が判断しているか、奴自身にその自負があったのだろう」
「はい」
「もちろん、帝国軍の戦力を釣り上げる餌、という側面もあっただろうがな」
 確かに伯爵の言う通り、餌としての側面もあっただろう。だが並の者にはこの様な危険な任務は任せはしない筈だ。ウィンチェスターなら実行可能、と叛乱軍首脳部は判断したのだ。
 やはりあちこちと痛むに違いない、伯は起こした体をベッドに再び横たえると、ぼそりと吐き出した。
「分かった事はもう一つ。ウィンチェスターは難敵という事だ。この先…卿は勝てるか、奴に」



4月19日20:40
ボーデン宙域、自由惑星同盟軍、第十三艦隊旗艦グラディウス、
ヤマト・ウィンチェスター

 まさかハーン方面から別動隊を向かわせていたなんてねえ…。ハーン宙域からアムリッツァに繋がる航路は、同盟軍にとっては搦手から攻められたに等しい。一個艦隊残しとけ、って言っといてよかったぜ…。
「閣下、再編成が完了致しました」
エリカが端末を操作して再編成の結果を表示する……ええと…残存艦艇は三千三百五十七隻。そのうち修理の必要な艦艇は千七百四十六隻…。およそ半数が沈められたという事か…残存艦艇のほとんどはマイクとワイドボーンに率いてもらった別動隊の方だ。本隊は五百も残ってない、危ない危ない…。
「ワイドボーン大佐、ダグラス大佐も先程お戻りになりました」
「後で報告よろしくと伝えといてくれるかい?」
「了解しました」
これでハイネセンに戻って休養と再編成か…ああ、ハイネセンに戻る前にアムリッツァに寄らないと…ボーデンでの通商破壊の件がある…。
「参謀長、戦闘配置を解きます。艦隊の序列を哨戒第三配備に」
「はっ。全艦、哨戒第三配備とせよ…ローザス司内長、直割が決まり次第、司令部も三配備とします」
「了解しました…第三配
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