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金木犀の許嫁
第七話 同居のはじまりその七

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「そんな先生いたけれど」
「じゃあ何着ろっていうんですか、学校で」
「私服?けれど私服って案外ね」
「大学は私服ですけれど」
「案外着る服悩みそうだし」
「困りますね」
「そんなこと言ったら」
 真昼はさらに言った。
「ブレザーもだしね」
「元々軍服ですしね」
「ランドセルもそうだしトレンチコートもね」
「軍隊からですね」
「ブーツだってフロックコートも」
「全部ですね」
「軍隊からだから」
「何も着られないですね」
「そうよ、そう思ったら」
 それならというのだ。
「その先生かなりね」
「変な人ですね」
「何か日本は共和制にすべきって言って」
 当然皇室を否定してだ。
「北朝鮮の共産主義に期待してるとか」
「想像を絶する馬鹿なんですね。その先生」
 白華はここまで聞いて断言した。
「北朝鮮の共産主義って」
「あそこ共産主義かっていうと」
「違いますね、皇室も否定して」
「それで北朝鮮はいいのよ」
「その先生の言うこと聞いたら駄目ですね」
 白華はまた断言した。
「凄まじい馬鹿ですから」
「白華ちゃんもそう思うわね」
「北朝鮮なんか何も期待出来ないです」
 こう言うのだった。
「本当に」
「普通の人はそう思うけれどね」
「その先生は違っていて」
「それでよ」
「そんなこと言ったんですか」
「そうみたいね」
「制服好きでいいですね」
 白華はきっぱりとした口調で述べた。
「そんな先生の言うこと聞かないで」
「そうよね」
「本当にそうですね」
「制服好きでいいわ」
 まさにとだ、真昼は言った。
「私もそう思うわ」
「そうですね」
「制服はいいものよ」
「真昼さんもお好きですか」
「特に帝国海軍の士官の人達の軍服がね」
「夏は白、冬は黒の」
「どちらもね、ナチスの親衛隊がいいっていう人多いけれど」
 こう白華に話した。
「私はね」
「帝国海軍ですね」
「あちらの軍服がね」
「そうですか」
「ちなみにさっきの先生みたいな人は」
 真昼はこの人のことをおあらためて話した。
「北朝鮮の軍服好きでしょうね」
「うわ、あれはないです」
 白華はこの国の軍服については瞬時に嫌な顔で応えた。
「ださいというか格好悪いです」
「そうよね」
「女の人の軍服も」
「ミニスカの」
「全部酷いです、最悪のデザインです」
「自衛隊のよりずっと酷いわね」
「昔の日本軍よりも」
 陸軍でも海軍でもというのだ。
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