第七話 同居のはじまりその六
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「幹部の人は金色も入って」
「制帽とかに」
「余計に格好いいです」
「白華ちゃん自衛隊好きなの」
「大好きです、恰好いいですから」
だからだと夜空に答えた。
「特に空自さんが」
「空自さんが一番好きなのね」
「パイロットに」
この職種の人達にというのだ。
「あの青い制服がです」
「好きなの」
「海自さんも恰好いいですが」
セーラー服に冬は黒夏は白のその制服がというのだ。
「私はです」
「空自さんなのね」
「そうです」
「じゃあ陸自さんは」
「三番目です、昔の緑の制服はよかったですが」
それでもというのだ。
「今の濃い紫は」
「好きじゃないのね」
「何か違います」
どうにもという顔で言うのだった。
「そう思います」
「それで陸自さんは三番目なのね」
「好きですが」
それでもというのだ。
「そうです」
「そうなのね」
「白華結構制服好きだから」
佐京がまた夜空に話した。
「それもぴしっと着たのが」
「自衛隊の人達みたいに」
「そう、好き」
こう夜空に話した。
「制服が」
「そうなのね」
「はい、軍服も好きでして」
白華自身も語った。
「それで、です」
「自衛隊の制服も好きで」
「学校の制服もです」
真昼に話した。
「好きです、逆に嫌いなのは」
「何なの?」
「過激派みたいな格好です」
「ああ、あれね」
すぐにだ、真昼も察して答えた。
「ヘルメットに口にタオル巻いて」
「棒振り回す」
「あれゲバ棒っていうのよね」
「あれは最低にです」
こう言っていいまでにというのだ。
「格好悪いです」
「今もしている人いるのよね」
「まだあんな格好しているなんてないです、あの頃でも」
昭和の学生運動の頃でもというのだ。
「格好悪かったのに」
「今も格好悪いわよね」
「よく自衛隊反対とか言ってましたけれど」
そしてその主張は今も変わっていない、大学生だった頃と七十を過ぎた今でも考えが全く変わっていないのだ。
「自衛隊の人達の方がずっとです」
「恰好いいわね」
「そう思います」
真昼にこう言いつつカルピスサワーを飲んだ。
「遥かに」
「そうよね、何かね」
真昼は白華の話を聞いてこう話した。
「昔制服の詰襟とかセーラー服が元軍服だから」
「それで、ですか」
「大嫌いって先生いたのよ」
「学校の先生ですね」
「うちの学校じゃないけれどね」
それでもというのだ。
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