第20話:決まらぬ行き先……
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「申し訳ありません。お役に立てなくて」
「こちらこそ、無理強いしてしまって」
このまま気まずい雰囲気の中でこの会話は終了してしまうかと思われましたが、1人だけセイン殿に関する重大な情報を持っていた様です。
「それってもしかして……」
「ん?何か知ってんか?」
「大分前に聞いた噂なんですがね、たしかぁ……ばるせいゆに勇者が現れたって」
めぐみん殿が反応しました。
「バルセイユ!?」
「知っているのですか!?」
だが、めぐみん殿の答えは違いました。
「いいえ、知りません」
「では……何でそんなに驚いたのですか?」
「それは当然、私達の次の目的地が決まったからです!バルセイユ王国に勇者がやって来たのであれば、そこで何かをやらかした筈です!」
……あ。なるほどね。
めぐみんperspective
私達の新たなる目的地がバルセイユと決まったので、宿に戻ってその話をしようとしたのですが、
「フラウ殿……ノノ殿達の喧嘩はまだ……」
「駄目よあの2人……セインが勇者だの悪人だので……」
「で、実際に視に往ったらと言ったら?」
「やっぱり駄目……セツナの馬鹿が許さない」
「……なら、いっその事セイン殿を諦めるのは?」
「それも駄目……ノノの馬鹿が許さない」
……八方塞がりと言う訳ですか……
現に、あの2人の喧嘩が聞こえてきます……もう限界です!
「ちょっと待って!こういう時こそノックしないと―――」
フラウと言うフェアリーの制止はあえて無視しました!彼かのせいで私は爆裂魔法を撃てなかったのですから!
「ノノ!セツナ!次の目的地が決まりましたぞ!」
「どわ!?」
私が勢いよく扉を開けたせいでセツナが倒れましたが、無視する事にしました。
「バルセイユ?」
「そうです。そこが私達の新たなる目的地。そして、私の活躍の場なのです」
フラウとノノは半信半疑ですが、構わず話を続けます。
「そこに何があるの?」
「勇者セインがバルセイユに言った事があるそうです」
それを聞いたノノが凄い顔で驚いていました。
「なにぃーーーーー!?」
対して、セツナはあまり乗り気じゃない様です。
「ノノとツキツバは、絶対にバルセイユには行かねぇぞ」
「何でそうなるんだよ!」
「その馬鹿セインがバルセイユに引き返したらどうなると思う?」
このままだと、また足止めの原因である口論が始まってしまうので、本来なら有り得ない事をまことしやかに言う事にしました。
「だからと言って、この街に留まれば、そのセインと言う怪人物と遭遇する可能性も有りますよ」
「何でだよ!」
「この街の近くに聖武具を飾る神殿が在るそうで」
それを聞いたセツナが凄い顔で驚いていました。
「ぬお!?……で、私がそこに有った聖剣を抜いた事が噂になってい
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