子育てのスキルとは……?
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ご家族が入れ替わりウィリアム君とお母様の居る部屋へ出入りしているのを眺めていた。
でもなぁ……俺ってまだ他人だしな……
近い未来にはリューナと結婚してグランバニア王家の一員になるのだろうけど、現段階では完全なる他人だしなぁ……
この部屋の隅の方には、この国の貴族だと思われる完全に血縁じゃ無い連中が、自分達も部屋に入って両王家に取り入る隙を覗ってるしなぁ……
それを差し置いて俺が行くわけにいかないよね。
そんな俺とラインハット貴族との温度差が激しい葛藤がピークに達する頃、ウィリアム君への謁見が一段落し始めてきた。
それを見逃さないのが貴族!
スススっとデール陛下に近寄って、自分もお目通りを……何て言おうとした瞬間。
「は〜い、もう母子ともに休ませてあげようね。あんまり取っ替え引っ替え知らん人等が顔を見せたら、赤ちゃんもビックリしちゃうからね」
と最も騒がしくしていたグランバニア陣営のトップが仕切りだした。
今まで散々その母子に近付いて疲れさせてた筆頭なのに、自分達が満足したら他はシャットアウトする……我が国の王らしい。
丁度俺の目の前付近で、多数の貴族等が立ち往生する。
その滑稽な姿に思わず笑ってしまった。
しかし笑うのは拙かった。
滑稽貴族等に一斉に睨まれる。
慌てて助けを求める為に、ラインハット・グランバニアの両王家が集まっている方へ視線を向けた。
しかし誰もこちらには来てくれそうにない……
これは困った……
因縁を付けられたら、ベソを掻きながらリュカ様の名を叫ぶしか無いぞ!
「ヘンリー様……こんなお目出度き日に、私の様な部外者を招いて頂き、誠にありがとうございました。実の娘の様に育てていただき、実の姉(笑)の様にポピレア様には接して頂いた我が身には光栄の極みですわ」
突如、両王家陣の中から一人の美女が声を張ってヘンリー陛下にお礼を言う。
当然その美女ってのは俺のフィアンセなんだけどね。
でもそうか……自身はグランバニア王家とは無縁って事になっているから、完全に両王家陣営の中に居るのは不自然なのか!
しかも説明口調で自分が幼い頃よりラインハット王家に育てられた事をアピールして……?
「何を言うかリューナ。お前は私の娘も同じ! 留学先のグランバニアから駆け付けてくれて嬉しく思うぞ!」
ヘンリー陛下も説明口調でリューナとの会話を進めている。
何だこれは?
「そう言えばグランバニアで新事業を起ち上げたと聞くが? 流石だな。飛び級で留学するだけはある……優秀だな!」
そう言えばリューナは1年飛び級留学だったな。
若いとは思ってたけど、俺って手を出しちゃって大丈夫だったのか?
「“優秀”だなんて……私などまだまだでございますわ。起ち上げた会社も、現状では大赤字
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