確固たる行進
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『キルノ? キルノ?』
「勿論だぜ。俺が振るうんだから斬るしかねーだろうが」
『タノシミ』
……何か小動物みたいな言動に騙されそうになりましたけど、今、かなり物騒な事を言いましたよ!?
やはり、飼い主があれだったら、ペットも同じ性格になるという事でしょうかと新しい哲学を知った気分になった。
「ま、とっとこ行こうや。あの毒舌女を捕まえたら、その後、どうせ打ち上げだろ? なら、速い方がいいだろ?」
「そうだなー。後でホライゾンに餃子でも作ってやるか……!」
「やってもいいが、その馬鹿に関しては俺を巻き込むな」
そうして彼らは何となしに散歩しに行くかのような感じで階段に向かっていった。
ちょっ……!
何で二人で勝手に行くんですかと思い、思わず体勢が前のめりになったところにトーリ君の言葉が飛んできた。
「悪ぃ、ちょっと行ってくるわ」
本当に気負いも何も無しに、彼はその一言を告げた。
「お前らは皆、俺に皆でやればホライゾンを救えるという事を教えてくれた───でも、別にお前らはホライゾンを助けなくてもいいよ。だって、これは俺がしたい事であって、お前らがするべきっていう事情はないからな」
即座にならば……という視線でシュウ君の方に視線が向く。
すると、彼は仕方なさそうに溜息を吐いた後に、答える。
「馬鹿げたことに……俺はこの馬鹿の隣で馬鹿をするだなんて脳がいかれた約束を過去の狂っている俺が約束しちまっててな。本当に馬鹿らしいが───約束を破るのは性分じゃなくてな。こいつの横に立ってなきゃいけねえんだよ」
「……! な、何よそれ! 私の指を動かせる気ね!? もう! せっかちな馬鹿二人組ね! 人の予定を気にしてネタを蒔きなさいよ! ───でも、礼は言うわ総長!」
「っしゃあああ!! ほら、親友! 十年前に賭けた金を渡す時だぜ! やっぱり、最後に俺に礼を言っただろう!!?」
「ああ、クソ!! ナルゼ! てめぇ……何、俺の予想を裏切っていやがんだ!!」
「……何、あんたら私をネタにしてるのよ!! 本当に最低ね」
「お前が言うな!!」
全員の睨みにナルゼは無視して表示枠にネームを書きだした。
途中に「ここで浅間にズドンをさせて……いや、もしくは乱入させるべきかしら?」という台詞に戦慄してしまいましたが、こ、後者でトーリ君を除外するならば……と心の中だけで考えて、今回は見逃した。
前者だったら、御望み通りズドンですけど。
とりあえず、皆で落ち着けと落ち着かせ合う。これはこれで私達は一体何をしたいんだろうと思わなくもないですが、とりあえず、空気を戻せればいいと思い、何とか戻した。
そして少年の微笑と共に声が届いた。
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