確固たる行進
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す」と保証してくれたので御座る。
父上はそこで鹿角様にしようとしたのだが、逆に肉包丁を父上の首に目がけて叩こうとしていたのだ。
まだまだ甘いで御座ると内心で思いながら、とりあえず意識を逸らしていたわけではないと思う。
……なら、単純に熱田殿の体術で御座るか!?
それならば素直に恐ろしいと思う。
どういう理屈かは解らないし、簡単に理解できるとは思えない。
ただ内容が何であれ、その技術には脱帽物である。
実際、今のがもしも首を取る一撃だったのならば、自分は躱せなかったのである。
───見事!
だからこそ待てと言う言葉を聞かなければいけない。
自分は情けをかけられたのだから、答えなければいけない。
「Jud.何で御座ろうか?」
「おう。ようやく話を聞く気になったか」
「待つで御座る。その言い方では拙者はさっきまで人の話を聞く気がなかったように聞こえるで御座る」
「聞こえるじゃなくて、そうだったんだよ!」
周りの声が大きいで御座るなぁと思いつつ、熱田殿の話を聞く。
「とりあえず……俺は残念ながら、この臨時生徒会には絶対に手出ししねえって宣言してるもんでな。だから、さっきみたいに邪魔してきたならばともかく、お前みたいに相対する奴とは俺は残念ながら闘れねえんだわ」
「……ぬ」
「悪いな」
「……いや」
それならば仕方がないという思いと、悔しいという思いが出来るが、やはり結論は仕方がないの方だろう。
怠惰とか、そういう理由ならば異議を申し出ている所なのだが、ほんの一瞬の攻防だが、相手の思いを一方的に理解はした気がする。
解った事は怠惰などという理由で彼は戦う気がないという事ではないという事。
彼の剣から感じた事は───まるで戦端を斬り開くかのような曇りのない強さだけである。そして彼はその戦端を誰かに捧げている。
この場でその相手が誰かといえば───武蔵総長兼生徒会長の事だろう。
まっこと見事な忠義と思い、二代は侍だからこそ何も言わなかった。
「それがこの場の決定ならば、拙者はそれに従うのみで御座る。であれば、誰が拙者の相手を?」
その言葉にいきなりアリアダスト教導院メンバーがスクラムを組み始めた。
「とりあえず、点蔵は却下だ。キャラクターで負けてやがるからな」
「くっ……! た、確かに自分もあそこまで開き直れないで御座る……!」
「んーー。じゃ、ネンジ行ってみる?」
『吾輩に行けと申すか……! いいだろうトーリよ……然らば、その眼に吾輩の華麗な戦い方を見ておくがいい!』
「散り際の間違いじゃないかな?」
「マルゴットよ……率直に言えばいいというわけではないと拙僧思うぞ」
「じゃあ、どうするのよ。遠距離で言ってもあの
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