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不可能男との約束
確固たる行進
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達に肉を奪われたことがあった気がするわねー。」

「来ますか!? ここで来ますか!? 回避不能の一撃必殺をここで出しますか!? ですが、それは諸刃の剣ですよ先生! 一撃必殺故に一撃しかそのツッコミは使えないのですから……!」

「ネシンバラ君。アデーレに良い脳の施療院を教えてくれませんか?」

「んー? 素人意見だけど、多分、もう駄目だね」

「断定されましたよ自分!?」

「あたぼうよアデーレ! おめえ自分がまともだと思ってたのかよ、可哀想な奴だなあ。でも、俺達はアデーレが凄く可哀想な奴だと解って付き合ってるから全然大丈夫だぜ!」

「ぜ、全裸に大丈夫だとか可哀想とか言われたくないですよ!」

思いっきり空気に滑らされてしまったで御座る。
思わず半目でこれらの馬鹿どもの仲間である正純の方を見てしまう。
その視線に慌てて正純は手を勢いよく横に振って答える。

「ち、違うぞ! 私はこんな奇妙集団の一員じゃないぞ! 私は至って普通の生徒だ!」

「んー、でもナイちゃん思うに、女子なのに男子の制服で毎日登校しているのは奇妙としか言えないと思うんだけど」

「シッ。言っちゃ駄目よマルゴット。正純はあれで普通だと思っているの。あれよあれ。自分の常識こそが、世界の常識と思っている可哀想……哀れな思考回路を持っているのよ。だから、せめて私達だけでもイタイものを見るような目で見てあげないと───それに同人誌のネタになるから私的にはOKよ。受け入れはしないけど」

「長いし、酷いし、最悪だなお前!」

どうやらお取込み中だと思い、遠慮することにした。
拙者、良い事をしたで御座ると思いつつ、そういえば熱田殿と戦闘中で御座ったと思い、慌てて構え直す。
そこに目の前にいきなり手が現れた。

「……!」

「ああ待った待った。落ち着け、女侍」

何時の間にか間合いに侵入してきた剣神。
その滑らかさに息を呑むのを止められない。
今のは自分の油断か? 周りの馬鹿騒ぎに目を逸らして、相手の動きを視界に入れなかったから当たり前の結果か?
否。
それは違うと断言する。
確かに熱田殿から目を逸らしていたことは認める。周りの馬鹿騒ぎに目を逸らしていたことも認める。
しかし、だからと言って目の前にいる相対の相手から気を逸らす事だけはしていないと断言できる。
自分は未熟な身だ。
なればこそ、油断などする気もないし、してはいけない。……いや、目を逸らしていたことを油断と指摘されたら困るので御座るが、それについては全裸のせいという事にしておくで御座る。
とにかく、自分は無意識で相手から気を逸らさないような訓練を受けている。
鹿角様からも「これならば、忠勝様が背後からだーれだ! などと馬鹿げたことをやってきても対処できま
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