確固たる行進
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を斬る際の労力を考えていただけで、物騒なことは一切考えてねえよ」
「それを物騒って言うんだよ!」
「いや違う! 良く考えてみろよてめぇら! これからするかもしれない未来に対してどれだけ面倒な事か考えねえ奴がいるか? いねえだろ? つまり、俺が考えているのは物騒な事じゃねえ───要はどれだけ楽に斬れるかって事を思案しているだけだ」
「こいつはもう駄目さねぇ……」
うるせえととりあえず落ちている石で攻撃を開始したら、向こうは人海戦術で大量の石を投げてきた。
偶に巨大な岩やら矢やら御広敷やネンジが飛んでくるのはどういう事だと思いながら、とりあえず逃げた。御広敷に関しては撃退した。ネンジは勝手に散った。
とりあえず、最後まで点蔵の股間を執拗に狙いまくったので、個人的なストレスは解消されたのが素晴らしい事だった。
ともあれ、彼女が強い事は確かだろう。
この場で純粋に斬り合うという意味で、彼女に勝てる人間はいないという事にしとく。
そう頭の中で考えていると、何時の間にか暴力教師が教皇総長に対して結論を言っていた。
「武蔵アリアダスト教導院の問題なのですから、他校の生徒が関与しないでくださいね」
『以後気を付けよう』
そしてガリレオは一度、こちらを興味がありそうな視線で一度こちらを見たが次の瞬間には消えた。
そこでようやく肩の力を抜いて楽にする。
やれやれと思いつつ、とっとと観客席に帰るかと思っていたら
「……」
「……おい」
何故か目の前の女武者がこちらに刃を向けてきた。
何だか嫌な予感がする。
だって、何故か目の前の少女の瞳には好奇心というか、何というか、つまり、こちらに対して物凄い武者震いをしているような表情でこちらを見ているのである。
……おいおい。
似たような視線を見た事がある。
というかさっき見ていた。
俺が臨時生徒会に関わらないと言う前のネイトの視線である。動機とかは違うだろうけど、その好戦的な視線は結果的には似たようなものである。
「いいか? 待ちやがれ。俺はさっきも言ったように───」
「近接武術師、本多・二代」
聞いちゃいねえ! と思わず内心で憤るが状況は待ってくれない。
いけねぇとこの女を諫める手段を考えるが、正純や智と違って、俺は口が達者な男ではないのである。代わりに歌は達者な男だが。
煽る事は得意でも諫める事は不得意なのである。
「剣神・熱田殿とお見受けするで御座る」
「だから、人の話を聞けって……!」
断言してやる。
こいつは熱中したものをしている時は誰の言う事も聞かねえ馬鹿だ。一つの物ごとに憑りつかれたら、そこから脱却出来ねえ馬鹿だ。
となると言葉で止めるのは不可能かもしれねえと結論が出てしまう。
いかん
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