第百十九話 他の国から見ればその八
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「だから教えてもらったけれど」
「それでもなのね」
「覚えられなくて」
そうであってというのだ。
「喋ること出来ないし読むこともね」
「出来ないのね」
「ええ、ただね」
スペインの娘は一華にこうも言った。
「スペイン語覚えたら滅茶苦茶楽よ」
「言葉ではよね」
「それは一ちゃんも知ってるでしょ」
「この学校世界中から人が来ていてね」
一華はそれでと答えた。
「あんたみたいにスペインからの人もいて」
「中南米からもね」
「中南米の殆どがね」
カリブ海地域を含めてだ。
「スペイン語だからね」
「そう、それでね」
「スペイン語わかったら」
「中南米全体でね」
それこそというのだ。
「やっていけるわよ」
「言葉ではね」
「そう、しかもね」
スペインの娘は一華にさらに話した。
「ポルトガル語やイタリア語とは方言位の違いだから」
「フランス語ともよね」
「だからこうした国に行っても」
そうしてもというのだ。
「やっていけるのよ」
「言葉に不自由しないわね」
「勿論ブラジルでもね」
ポルトガル語が公用語のこの国でもというのだ。
「ラテン語もわかりやすいしね」
「ラテン語からスペイン語が生まれたし」
「イタリア語と一緒にね」
「それでラテン語も楽に覚えられるのね」
「こっちじゃラテン語の授業ないけれど」
それでもとだ、スペインの娘は話した。欧州ではラテン語は日本で言う古典の授業の様な市で授業としてあるのだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「喋られるしね」
ラテン語をというのだ。
「書くこともね」
「出来るのね」
「聖書も昔はラテン語で」
教会の公用語であったのだ。
「昔のそうした本もね」
「読めるの」
「読もうと思ったらね」
その時はというのだ。
「出来るのよ」
「そうなのね」
「私そこまで信仰心ないから」
キリスト教の昔の文献を読んで学ぶまでのというのだ。
「それはしないけれど」
「それでもなのね」
「読もうと思ったら」
その時はというのだ。
「読めるのよ」
「そうなのね」
「本当にスペイン語喋れて書けたら」
そうであるならというのだ。
「滅茶苦茶いいわよ」
「英語や中国語に匹敵するのよね」
「そうよ、こんないい言語そうはないわよ」
こうまで言うのだった。
「だからね」
「それでなのね」
「よかったら覚えてね」
一華もというのだ。
「喋られたらその分差別もなくなるしね」
「言語の壁っていうのね」
「喋られないと」
その言語がというのだ。
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