第百十九話 他の国から見ればその二
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「あそこも」
「実は四国でね」
「そう、イングランドとスコットランドと」
「ウェールズとアイルランドでね」
「色々あるのよ」
「民族で言うとアングロサクソンとよね」
「ケルトね、混血してるけれど」
それでもというのだ。
「そうした民族の問題がね」
「あそこもあるわね」
「もっと言えば貴族と平民のね」
「階級もあるわね」
「しかも貴族と平民で民族違うし」
同じ国の人間であってもというのだ。
「日本と違ってね」
「日本じゃ貴族でもね」
「同じ民族だったでしょ」
「そういえばそうなのよね」
言われて思い出したという感じでだ、一華は答えた。
「平安時代の貴族の人達も」
「同じ民族でしょ」
「渡来人の血が入ってもね」
それでもというのだ。
「同じ民族ね」
「皇室から出てるっていうわね」
「そううそう、藤原氏に橘氏に」
一華は日本人の四つの姓の話もした。
「源氏に平家でね」
「四つのお家は全部皇室から出てるでしょ」
「そう言われてるわね」
「皇室から生まれた同じ民族だけれど」
日本人はというのだ。
「混血していてもね」
「同じね」
「けれど」
それでもというのだ。
「大本はね」
「皇室で」
「それでね」
こう一華に言うのだった。
「同じ民族だってね」
「言えるのね」
「日本人はね」
「そうなるのね」
「まあ混血はね」
このことについてだ、スペインの娘は言うのだった。
「世界の何処にもあるしね」
「それこそよね」
「私だってそうだしね」
「ひいお祖父さんがバスク人で」
「スペイン人ってお肌結構黒いでしょ」
一華にこのことも話した。
「これってね」
「黒人の血よね」
「これが入ってるしね」
「それでなのね」
「イスラム教の国だった時あったし」
「後ウマイヤ朝だった?」
「そう、今はカトリックの国だけれど」
その信仰の強さはかなりのものである、バチカンのお膝元であるイタリアよりもそれは強いと言われている。
「かつてはね」
「ムスリムで」
「その時にね」
「黒人も来て」
「それでアラブ人の血もね」
「入ってるのね」
「最初はケルト人だったでしょ」
このことも話した。
「ローマの頃」
「ああ、教科書であったわね」
「カルタゴの勢力圏だったし」
今度はハンニバルの頃の話をした。
「それからローマに入って」
「そうした血も入ってるのね」
「カルタゴはフェニキア人で」
そちらの民族でというのだ。
「ローマ人も入って」
「混血してるわね」
「そんな風だから」
それでというのだ。
「スペイン人もね」
「かなり混血してるのね」
「そうなのよ、日本人もそうで」
そうしてというのだ。
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