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Fate/ONLINE
第五話 黒猫団と…
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振っている。
なるべく均等に降ることも大事なのだが、現在の状況で上がりにくいステータスに割り振ってもあまりメリットが存在しないと俺は判断した。

「はい、終了。随分とSPが溜まっていたから割といい感じよ」

俺はしばらく待っていると青子の声が俺に届いた。
続くようにセイバーの声も聞こえる。

「ステータス調節がうまくいったようです。私の力も少しずつですが戻ってきました」
「そうか、なら良かった」

俺はその言葉に笑みを浮かべながら返す。

「それじゃあそろそろ宿に戻ろう。あまり長居するわけにもいかないし」
「はい、承知しました」

俺はセイバーに促し、蒼崎姉妹に向き直る。

「ありがとう、また来るよ」
「改竄したい時はいつでも来なさいよ」
「まあ、死なない程度に頑張るんだな」

青子と橙子の声が俺に掛けられる。
俺は二人の言葉を受け取ると工房を後にし、そして転移門へと足を進める。
転移門へと到着した俺は宿のある街へと転移をし、宿へと歩を進める。

そして、皆が寝静まっている宿へと到着すると起こさないようにゆっくりと自室へと戻り、セイバーと俺のステータスを静かに確認していた。

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サチが居なくなった。

俺はそのことをケイタから告げられた。
なんでも宿から消え、ギルドのメンバーリストからも場所が特定できないそうだ。
ケイタや他のギルドメンバー達は大騒ぎとなり皆で捜索に出ることになった。

皆はメンバーリストから確認できないのは迷宮区にいるからだと迷宮区へと捜索に出たが、俺は自らの所得していた“追跡”のスキルを使い、俺とセイバーは二人でサチの捜索に出かけた。

サチの靴跡は主街区の外れの水路へと続いていた。
周辺を見回しているとセイバーがおもむろに口を開いた。

「キリト、あそこを…」

セイバーが指差した先には、暗闇の片隅で隠蔽能力つきのマントを羽織ってうずくまっているサチの姿があった。

俺はサチの方へと向かおうとするが、セイバーはその場で立ち尽くしたままであった。

「セイバー?」
「キリト、今彼女はかなり追い込まれているはずです。ですのであなた一人が彼女の元へ行ってあげてください。私が行けば余計なプレッシャーをかけるだけかと」

同じ女性としてサチは少なからずセイバーに劣等感を覚えているのではないか、セイバーはそう考えたのか、俺から距離を取りサチからは見えない場所へと移動した。
俺はゆっくりと頷くとサチの元へと歩を進めた。

「……サチ」

声をかけると髪を揺らして彼女は顔を上げ、びっくりしたように呟いた。

「……どうしてここが判ったの?」
「カンかな」
「……そっか」

サチはかすかに笑っ
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