第二章
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この日はお酒を飲んで何とか気持ちを抑えてから寝た、随分と飲んだけれどその狩猟も把握していない位飲んだ。翌日の朝二日酔いで大変だった。
後で彼の志望校を聞くとそこは県内でも有名な公立の進学校で彼の成績では厳しかった。それで私も流石に無理だと思ったが。
彼は猛勉強をしてそうして成績を見る見るうちに上げて合格した、私も塾の先生の誰もがまさかだった。
しかしそれは現実で彼は自分の中学の卒業式が合格発表の前日に終わっていたこともあって学校に報告してからだ。
塾にも来て報告してだ、私のところに来て言ってきた。
「先生、僕合格しました」
「だから約束通りに」
「僕と付き合って下さい」
「わかったわ」
八歳年下の彼に答えた、内心これはとんでもないことになったと思いながら。本当に合格するとは思っていなかったので余計にだ。
「それじゃあね」
「はい、これからですね」
「宜しくね、ただね」
「ただ。何ですか?」
「私達が付き合ってることは二人だけの秘密で」
必死の彼の彼に告げた。
「そのことは守ってね」
「先生と生徒だからですか」
「今は違うけれどね」
流石に元とは言え生徒と付き合ってるとか誰にも言えない、そう思っての言葉だ。
「気を付けてね」
「そうします」
「じゃあまずはうちに来てね。今親いないから」
この時間帯はお父さんもお母さんも仕事だ、だからよかった。
彼に私の住所とその地図それに電話番号携帯のそれも教えた、それから先に家で車に戻って彼を出迎える準備をしていると。
塾から家まで車以外の手段で来たとは思えない速さで彼が来た、何でも自転車で全速力で来たとのことだ。三月の半ばでまだ寒いのに汗さえかいていた。
彼は私が出迎えるといきなり抱き締めてきた、それからは彼のペースだった。
そして私達は交際をはじめた、彼は兎に角私に夢中で私といればそれだけで満足という様だった。明らかに私に狂っていた。
それで私は彼に落ち着いてもいいのよと言ったが彼にこう返された。
「だって先生大好きですから」
「そう言われたら」
私も言葉がなかった、そして彼が大学に行っても交際を続け彼が就職したら結婚した。就職したら早速子供が出来た。それからも彼は私に夢中でずっとだった、それで私は彼がずっと私に狂っているのだと思った。それがわかるともう何も言えないで彼と一緒に活きて家庭を育んでいくだけだった。歳の差も彼の狂ったよく言えば夢中の前にはそれでもよくなっていた。
NOT CRAZY TO ME 完
2023・8・30
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