第三百三十七話 気のいい戦士その十四
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「この度は」
「そうだったのですね」
「それで美味しいですか」
「かなり」
店長は笑顔で答えた。
「これは止まりません」
「そうですね、チーズフォンデュははじめて食べますが」
若い店員は真剣な顔で応えた。
「美味しいですね」
「あっ、はじめてですか」
「実は」
スタインベックにこう答えた。
「そうです」
「そうだったのですね」
「ラスベガスには色々なお店があって」
ネバダ州で最も繁栄している街だけあってだ、そうなっているのだ。
「それで僕も色々食べてきましたが」
「チーズフォンデュはなかったですか」
「お店を知らなくて」
「それで行ったことがなかったですか」
「そうでした、ですがはじめて食べて」
そうしてというのだ。
「これはです」
「美味しいですか」
「気に入りました」
スタインベックに明るい笑顔で答えた。
「これは幾らでも食べられます」
「貴方もそうですか」
「それにお酒も進みます」
店員は白ワインを飲みながら答えた。
「いいですね」
「そうですか」
「はい、しかし」
「しかし?」
「つい飲み過ぎて」
そうなってと言うのだった。
「二日酔いになりそうですね」
「翌朝は」
「そうですね」
「わいはワインやとそうは酔わへんで」
スタインベックは自分のことも話した。
「二日酔いも蒸留酒を相当飲んで、です」
「なりますか」
「はい、ただロシアやインドの星の人達は別格です」
彼等はというのだ。
「ほんまに」
「あの方々はですか」
「わいの倍以上飲みましても」
そうしてもというのだ。
「全く平気な人ばかりです」
「そうですか」
「恐ろしいです」
こう店員に話した、そのうえで今は三人でチーズフォンデュとワインそれにデザートのアイスクリームを楽しんだ。
そしてだ、スタインベックは翌朝起きてすぐに朝食を食べて市庁舎に出勤して仕事にかかった。州を統一したが彼はむしろそこからはじまり州全体の内政にかかったのだった。
第三百三十七話 完
2024・1・8
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