抑制という名の衝動
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なことを言うなーーーー!!」
味方からのまさかの妨害に物凄いダメージを受けたが気にせず、戦槌を盗ろうと腕を伸ばす。
半竜と言うのは魔神族と同じで腕とかは長い。
多少離れているがこれくらいならば……といけると判断できた。
淫蕩の御身の効果は武器限定の能力だと判断している。なら、武器ではない腕ならば触っても弾かれたりはしない。
だが
「おっと───残念だが、王手にはまだ早いな」
言葉によって作られた嫌な予感がウルキアガとノリキに疾った。
だが遅いとでも言いたげに、ガリレオは右手の三本指をこっちに向けて、ポツリと呟いた。
「天動説」
言葉と同時に現象が起きた。
何故か自分とノリキが地面に叩きつけられて、そのままガリレオを中心に円弧を描いて吹っ飛ばされたのである。
「……がっ!」
ノリキの呻き声が耳に入る。
仕方がないと三半規管を乱されたウルキアガも思う。
地面を転がされたというが、それは地面を削るくらいの転がし方のである。自分のように甲殻がある種ならば、内にダメージが積もるくらいだが、ノリキはそうはいかない。
人間なのだから、転がされたことによって皮膚が削られる事によって血が出ている。
運がいいとすればここが土である校庭であったことだろう。
そうでなければ今頃ノリキは戦闘不能であろう。
『おいおい、それ。奪われないでくれよぉ。信頼してるんだからなあ、おい』
「異端の術式を使ったのに、御咎めは無しかね」
『後で地動説の否定証書を提出しろ。それで不問にしといてやる』
「その前に一仕事だな」
そう言って、ガリレオは周りを見回し、そして何故か御広敷を見て一言。
「君だな」
「な、何故にそこで小生が……! 最近、周りからの飛び火が激し……って、皆さん、何故そこで小生から離れるんですか!」
「作戦は決まったわね」
「そうだねナルゼ君。まずは御広敷君が相手の謎の術式を喰らって、地面這いずりまわっている間に、謎の術式の解明&ナルゼ君、もしくはナイト君の遠距離攻撃でガリレオ副長を攻撃。そして隙が出来た瞬間に僕がサインを貰ってくる───完璧な作戦だ」
「おおっとぉ!! 来ましたね!? 書記の唐突な病が来ましたね!」
「いや、でも、最後を無視すればそれが最善の策だと自分も思うで御座る。だから、御広敷殿はここで空に浮かんで歯を光らせる序盤で死ぬキャラになってもらうのが一番で御座ろう───あ、それもむかつくキャラで御座るな」
「本当に最悪ですなぁ!!」
相変わらず共食いが起きてるなとウルキアガは冷めた心で思うが、ガリレオはそこら辺無視したらしい。
体に力を溜める様な姿勢をして、いざ何かをしようとした瞬間。
「そして現れる
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