抑制という名の衝動
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端審問官であるウルキアガ君と言った方が正しいかもしれない。
異端審問官の人がすることは名の通り、異端の人間にを審問する事である。だからこそ、彼は今回の戦いに自分は余り参加できないと愚痴っていたのである。
本当ならば彼も暴れたいのだろうけど、夢を蔑ろにする気もないのである。ここにいる誰もがそうだと理解しているので、それに付いては誰も文句は言わないし、そんな甘い仲でもないと理解している。
だからこそ、今回の戦いで唯一の異端であるガリレオ・ガリレイが出てきた時に最初に動いたのかもしれませんねと浅間は思った。
ガリレオ・ガリレイ。
特に説明はいらない有名人物である。
説明するまでもない。要約すれば、旧派に諸に喧嘩を売った異端の人物なのである。
ならば、ウルキアガ君が遠慮をする理由はないし、遠慮するようなまともな性格もしてないので彼は明らか殺る気である。
全身の加速器から竜息を出して加速し、疾走する。半竜の種族特性としての飛翔を如何なく発揮した突撃。
その両手には彼特性の拷問器具の一つであるベンチを握っての突貫。
半竜としての怪力に、飛翔の加速。既に水蒸気爆発もしている。更に武器も含めている。あれでは幾ら魔神族でも、ぶつかったらただじゃおかないですね!
だから、浅間は両手でその決定的なシーンを見たら血とか見てしまいますと思い、隠す。そしてこういう時は悲鳴を上げた方が女の子として正しいと思い、悲鳴を上げた。
「きゃーーー!! ぐしゃげちゃあ!!」
「あんた。偶にかっ飛ばすわよねぇ……」
喜美のツッコミと共に、そしてウルキアガとガリレオの距離は零になった。
ウルキアガは衝突と共に違和感を感じた。
腕に持っているのはベンチは合体して、巨大な鋏みたいな物になっている。人間相手に使うと相手があっさり音を上げてしまうから、これは頑丈な奴に使えよと教えられている審問具。
事実、甲殻系などにこれを使うと堅い外殻を潰すのに、使いやすいし、最後にひねったら素晴らしい声をあげてくれるというすばらしい逸品である。
なのにだ。
……手ごたえがない!
いや、そもそも当たっていない。
目の前の魔神族の手に何時の間にか杖みたいな物が握られていた。
それは
「……鎌か!?」
「いや。これでも戦槌なのだよ」
奇妙な形をしている戦槌であった。
まるで骨……肋骨を編んで作ったかのような槌。ある種の生物らしさを感じるような武器。それに似たような武器をウルキアガは知っている。
「まさか……」
「気付いたかね?」
気付かないはずがない。
つまり、これは昔、級友で今まさに助けに行こうかを議論し合っている少女の一部。
「K.P.A.Italiaに預けられた大罪武装”淫蕩の御
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