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不可能男との約束
抑制という名の衝動
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イゾンに自害を求めた張本人が現れた。
ぶっちゃけ第一印象はただのおっさんだったが、一応臨時生徒会に関わる気はないと言ったので、素直に言っては不味いだろうと思い黙っといた。
それにこっから先は完璧な政治系な話なので、戦闘系の俺には全く理解できないだろうと思い、暫く己の内を見つめる事にした。
内容は聞いていても俺には理解できるとは思えねぇし、気に入らなきゃ斬ればいいだけだと思っているので大丈夫だと己を理論武装して少し目を閉じ、意識を内に向ける事で外界を遮断した。
集中する事なんて、この十年で慣れたものである。
そして集中して考える事なんて、今は一つしかない。
すなわち、これからどうなるかという単純な疑問だ。
何せ、どう足掻いても、最低でもこのままK.P.A.Italia に喧嘩を売ることは確かだろう。そうなると必然、聖連に喧嘩を売る事にもなる。
完璧に敵に回すというわけではないかもしれないが、それでも出会ったら肩を組むなどという事が出来る関係じゃなくなるだろう。
とか言っても、前からそんな仲じゃないので別にいいかもしれないが。
でもまぁ、そうなると基本、世界各国は聖連に従っているような関係だから、そうなるともしや世界大戦になるかもしれない。

……世界VS武蔵か……。

笑える展開だ。
もしくは燃える展開だ。そういうのは一度はやってみたいものだと思っていたからある意味ラッキーかもしれない。
男なら一度は世界征服を夢見るだろう。
勿論、トーリがその気がないのならばする気はないが。
まぁ、あの馬鹿は馬鹿だから何をするか解らないが。そこが面白い所なんだがな。
そしたら自分の肩を叩く感触がしたので、目を開けてみると目の前に智の顔があった。

「───ああ、智か。どうした?」

「えっ。いや、えっと……話、聞かないんですか?」

「……俺が聞いても理解できないぜ……」

「……何故にそこで誇らしげな表情を浮かべますか……?」

おかしい。
何故そこで奇妙なものを見るような目つきでこちらを睨んでくるのだろうか? 最近、この幼馴染は視線で人を脅す事も習得しているようである。
こんな未知な体験はかなりいらないものであった。
そうしているとはぁと何故かかなり深い溜息を吐きながら、こちらの隣に座ってきた。
まぁ、こうなる事は大体予測できたので、俺は気にせず普通に座っていた。周りは教皇総長と正純の討論に夢中だったが、喜美だけがこっちにちらりと視線を向けて苦笑している。
あっちの幼馴染は逆にいらん所で鋭いので困ったもんだと思い、智に見えないように角度を調節した位置で手を振るってこっちを見んなと言っておいた。
すると何故かあっちはこっちに尻を向けてぷりぷりと無駄に尻を回すという異常行為をして来た。
まるで意味が解らな
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