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ドリトル先生と不思議な自衛官
第四幕その十

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「そうですね」
「はい、総監部に勤務していまして」
「それで、ですか」
「この度は王子そして先生の案内役です」
「僕が来ているからかな」
 ここで王子が言いました。
「一等海佐、大佐なんて凄い人が出て来るのは」
「そうだね」
 先生は王子に応えました。
「やっぱり」
「そこまでしてくれるなんて」
「いえ、実はです」
 堀与さんは王子に畏まって答えました。
「基地司令がです」
「司令さんって」
「自ら案内させて頂くところです」
「それは幾ら何でも」
「王室の方それも太子なのですから」
 王子がそうした立場の人だからだというのです。
「本来は」
「いや、僕の国なんて小さいよ」
 それこそと言う王子でした。
「そんな国なのに」
「国の大小が関係あるでしょうか」 
 堀与さんは王子にこう返しました。
「そうしたことがある」
「あるよね」
「ないです、国家は国家です」
 堀与さんは確かな声で答えました。
「全く。ですから」
「一佐の人がなんだ」
「それでも失礼とです」
 その様にというのです。
「恐縮しています」
「そうなんだ」
「はい、それではこれから」
「案内をだね」
「させて頂きます」
「宜しくお願いします」
 ここで、でした。王子は。
 プライベートではなく公の口調になりました、そうしてです。
 皆と一緒に堀与さんの案内を受けて基地の中を観て回りました、まずは港に行きましたが多くの護衛艦が停泊しています。
 その中にとても大きな角張ったところもある護衛艦を観てでした、皆はこれはというお顔になって言いました。
「これがだね」
「イージス艦だよね」
「大きいね」
「そして恰好いいね」
「海上自衛隊を象徴する艦の一つだね」 
 先生もイージス艦を観て言います。
「まさに」
「そうだよね」
「凄く大きいね」
「こうして観たら」
「とても強そうだよ」
「そう、防御に回ったら」
 それこそというのです。
「舞鶴だけでなく日本のかなりの部分をなんだ」
「カバー出来るんだ」
「このイージス艦は」
「そうなんだ」
「レーダーで敵を察知して」
 そうしてというのです。
「数多くのミサイルを発射してね」
「そうしてだね」
「敵の攻撃を防ぐ」
「日本を守ってくれるんだね」
「海からね、何隻かあって」 
 海上自衛隊にというのです。
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