第四話 恐竜と剣士その九
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「そう考えたら」
「今すぐにな」
「よし、じゃあ行こう」
松尾も言った。
「今からすぐにね」
「思い立ったらです」
百地も真面目に言う。
「そうすべきです」
「では叔父さん今から行ってきます」
加藤は伊賀崎父に述べた。
「そうしてきます」
「うん、そうしてくれるかい?」
伊賀崎父もそれならと返した。
「今から」
「はい、そうしてきます」
「それならね、留守は叔父さんが守って」
そうしてというのだ。
「晩ご飯の用意もしておくかな」
「ああ、晩ご飯な」
「そのこともあったわね」
伊賀崎も風花も言われて思い出した。
「そうだったわね」
「そうだよな」
「そこは任せて」
そうしてというのだ。
「皆行って来るといいよ」
「それじゃあな」
息子が応えた。
「行って来るよ」
「気を付けてな」
「ああ、皆で行って来るよ」
こうした話をしてだった。
ニンニンジャーの面々はトッキュウジャーの者達と会う為に伊賀崎家を出た、そのうえで目的地に向かっているとだ。
目の前にだ、白い服の男が出て来た。
「ああ、お前等確かな」
「!?こいつは」
「はい、シャドーラインも皇帝です」
百瀬は立ち止った伊賀崎に答えた。
「ゼットです」
「そうだったな」
「生きていることは知っていましたが」
「手前等とここで会うなんてな」
ゼットは笑いながら言った。
「俺は運がいいか」
「いや、悪いでしょ」
風花はゼットの今の言葉に顔を顰めさせて応えた。
「まさかこんなところで会うなんて」
「ああ、今は戦うつもりはないから安心しろ」
ゼットは余裕のある態度で応えた。
「俺も気が乗らないし他にやることがあるからな」
「他に?」
「丁度ここで牙鬼軍団と会うつもりなんだよ」
「牙鬼軍団、やはり復活していたか」
加藤はゼットの今の言葉に顔を顰めさせた。
「そうだと思っていたが」
「まあ手前等もそう考えるよな」
ゼットは今度は笑いながら話した。
「それで実際にな」
「復活していてか」
「俺達と会うんだよ」
「そうなっているのだ」
「だから今お前達と戦うつもりはないのよ」
ネロ男爵とモルク侯爵も出て来た。
「牙鬼軍団はどうか知らないけれどね」
「さっさと行くのだ」
「あの、本当にです」
今度はグリッタ嬢が出てニンニンジャー達に言ってきた。
「ここは行ってくれませんか」
「本当に戦う気がないんだ」
「私はいつもです」
「ああ、あんたはそうか」
「戦わずとも済む方法をです」
「まあグリッタ嬢みたいな考えもあるってことでな」
ゼットはまた笑って話した。
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