第七百三十九話 スパイは何処にいるその八
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「この場合はな」
「変装ね」
「そうだ、そしてその変装はな」
「簡単なのね」
「エウロパの連中がマウリア人になるのはな」
「体格も骨格も同じだから」
「白人だからな」
同じ人種だからだというのだ。
「マウリア人は今もな」
「白人だしね」
「それは楽だ、だからホームレスになってだ」
そうしてというのだ。
「マアラジャタウンにいてもな」
「わからないわね」
「もうな」
「色々やり方があるのね」
「そういえばだ」
ここでテンボが言った。
「桂小太郎さんだが」
「小五郎さんだな」
タムタムは即座に名前を訂正させた、彼が歴史上のどの人物のことを言っているのか即座に察したのだ。
「日本の志士で政治家の」
「ああ、そうだ」
「木戸孝允さんともいうな」
タムタムはこちらの名前も出した。
「凄い人だったな」
「その人もな」
「志士として活動している時だな」
「変装をよくしたらしいが」
「その時よくだ」
「ホームレスになっていたな」
「そうしていた」
タムタムはテンボに答えた。
「実際にな」
「そうだったな」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「新選組から難を逃れていた」
「そのままだと切られていたか」
「新選組相手だからな」
尚桂自身かなりの剣の腕であった。
「そうなっていた」
「それでホームレスに変装していたか」
「ホームレスならな」
この立場ならというのだ。
「誰も見向きしないな」
「昔は特にな」
「マウリアになるとな」
そしてマウリアがそのまま移ったかの様なマハラジャタウンもというのだ。
「もうな」
「それこそか」
「多いからな」
「カーストにもなっていてか」
「だから誰も何も思わないからな」
「ホームレスに変装するとか」
「警戒されないし見られない」
全くというのだ。
「だからマハラジャタウンのホームレスの人達はな」
「山城星系とかならだな」
「警戒すべきかもな」
「エウロパの連中かも知れないか」
「ひょっとしたらな」
仮定として話した。
「そうかもな」
「そうなんだな」
「かなり怖い話ね」
「貴族は頭が悪い」
タムタムはまた偏見を述べた。
「しかし狡猾だ」
「ずる賢いからな、あいつ等」
「確かに頭悪いけれどね」
二人もこう言う。
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