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星河の覇皇
第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その三十

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「エウロパの為にです」
「働かれますね」
「そうされるのですね」
「エウロパの首相として」
「そうします、エウロパは長い間停滞していましたが」
 これは主に人工難と開発及び開拓すべき場所がなくなっていたせいだ、それで連合に比べて停滞していたのだ。
「しかしです」
「それは終わり」
「我々は発展しますね」
「大航海時代からの様に」
「そうなるのですね」
「それがはじまったのです」 
 それでというのだ。
「私もそのエウロパの為に」
「働かれる」
「そういうことですね」
「では頑張って下さい」
「明日もそれからも」
「そうさせて頂きます」 
 カミュは笑顔で応えた、そうしてデザートとワインを楽しみ。
 客人達を送り出してからこの日は寝た、そして朝早くだった。
 カミュは起きるとすぐにそこから屋敷のプールに向かった、外はまだ暗いがそれでもそこに行ってだった。
 気が済むまで泳いでだった。
 サウナと湯舟で汗をかき身体も洗って清めた、そうして。
 朝食を食べて官邸に向かった、そこからすぐに仕事にかかったが。
 カミュは官僚達に難しい顔でこう言った。
「発展はかなりのものになったが」
「それでもですね」
「問題も出ていますね」
「歪も」
「そしてトラブルも」
「そうなっている」
 実にというのだ。
「今の我々はな」
「左様ですね」
「発展は驚異的です」
「成長率は」
「そして出生率も上がっていますが」
「それでもですね」
「急激な発展に入るとだ」
 国家なり組織なりがというのだ。
「どうしてもだ」
「歪も出ますね」
「問題も」
「その成長の中で」
「そうなってきますね」
「身体が急に大きくなるとだ」
 カミュはこうも例えた。
「筋肉も骨格もだ」
「大きくなる」
「そしてそれが急だとですね」
「何かとありますね」
「成長期がそうだ」 
 人間のその時がというのだ。
「身体も痛くなったりする」
「左様ですね」
「今のエウロパがその状況ですね」
「言うならば」
「その中にあるのですね」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「今のエウロパは歪が生じている、しかしな」
「それでもですね」
「その歪をどうしていくか」
「それが重要ですね」
「今の我々にとっては」
「そして健全な姿にする、それこそがだ」
 まさにというのだ。
「私の仕事だ」
「首相のですね」
「このエウロパの」
「左様ですね」
「そういうことだ、経済格差もそうでありだ」
 国民の間のそれもというのだ。
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