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夢幻水滸伝
第三百三十七話 気のいい戦士その五

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「及ばず」
「それで充分やないですね」
「恥ずかしいことに」
「わいそっちも知恵出してやらせてもらうんで」
「そうしてくれますか」
「はい、子供なくして何も出来へんですね」
「将来のある」
「子供を粗末にする国は滅びます」
 スタインベックはこうも言った。
「少なくとも衰えます」
「子供が将来を担うので」
「それにわい等も元々は子供ですね」 
 市長にこのことは笑って話した。
「そうですね」
「はい、確かに」
 市長もそれはと答えた。
「その通りです」
「それやとです」
「子供のこともですね」
「孤児には孤児院をもうけて」
 そこに入ってもらってというのだ。
「学校も充実させて困っている家庭にも政として援助をする」
「そうもしていってですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「子供達に安心して暮らしてもらいます」
「そちらの政もされますか」
「ええでしょうか」
「勢力を立ち上げ棟梁になってもらうことは考えていました」
 確かな声でだ、視聴はスタインベックに答えた。
「私も」
「そうでした」
「しかし」
 それでもとだ、市長はスタインベックに話した。
「そこまでお考えとは」
「思わへんかったですか」
「はい、では他の分野のこともですね」
「見て考えていって」
 そのうえでというのだ。
「子供そして困っている人からです」
「安心出来る様にしますか」
「そうします」
 絶対にというのだ。
「これからは」
「わかりました、では」
「はい、やらせてもらいます」
「宜しくお願いします」
 市長はスタインベックに強い声で告げた、こうしてだった。
 彼はラスベガスから勢力を旗揚げした、そうしてそれと同時に政に取り掛かったが警察力及び軍隊を強化してだった。
 勢力圏の治安にあたらせた、そして孤児院を幾つも創設させ学校教育も充実させ育児放棄や虐待についてもメスを入れた。
「いや、孤児院や学校どころかです」
「虐待にも目を光らせますか」 
 スタインベックの家、彼が働いていたカジノの傍にたまたま空き家があったので入ったそこに働いていた店の店長と最初に会った店員が来て驚きの声を述べた。
「育児放棄にも」
「そこまでされますか」
「それで児童相談所も設けました」
 スタインベックは驚いている二人に述べた。
「そうしてです」
「子供達の暮らしをよくする」
「安心して暮らせる様にしますか」
「そうしていきます」
 こう二人に言うのだった。
「これからは」
「スタインベック様が子供好きなのは知っていましたが」 
 店長は唸る様にして述べた。
「まさかです」
「こうしたことを行うとはですか」
「思っていませんでした」 
 素直にその思っていたことを述べた。
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