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夢幻水滸伝
第三百三十七話 気のいい戦士その三

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「やっていきます」
「そうされますね」
「このお店で働かせてもらいながら」
「用心棒としてですが」 
 ここでだ、店長はこうも言った。
「ですがお店のお仕事を色々とされていますね」
「雑用ですね」
「ゴミ捨てや皿洗いも」
「出来ることはです」
 それこそとだ、スタインベックは店長に話した。
「ほんまです」
「何でもですか」
「やらせてもらう主義なんで」
 それでというのだ。
「させてもらっています」
「そうですか、しかもです」
「しかも?」
「用心棒のお仕事も」
 本来の仕事であるそちらもというのだ。
「しっかりとです」
「やっているとですか」
「思います、というかスタインベック様を見たら」
「お店で暴れてる人とかがですね」
「こうした仕事をしていますと」
「カジノはですね」
「ギャンブルですから」
 このジャンルの仕事だからだというのだ。
「負けて暴れたり。お酒も出していますし」
「酒場でもありますし」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「尚更です」
「酔って暴れる人もいまして」
「はい」
 まさにその為にというのだ。
「どうしてもです」
「用心棒は必要ですね」
「そしてスタインベック様を見ますと」
 他ならぬ彼ををというのだ。
「それだけで、です」
「皆大人しくなりますね」
「そのお姿だけでなく」
 大柄で筋肉質な種族であるミノタウロスの中でも特に大きな彼をというのだ。
「それにレベルとステータスを見れば、それにオーラも」
「ちゃいますか」
「ですから」
 それでというのだ。
「誰もがです」
「驚いて、ですか」
「動きを止めます」
 そうなるというのだ。
「スタインベック様が何かされるよりもです」
「それよりもですか」
「大人しくなってしまうのです」
「わいは暴力は嫌いですが」
 スタインベックは自分のその考えも話した。
「人を傷付けることはです」
「お嫌いなので」
「そうですさかい」
 だからだというのだ。
「わいが出るだけでことが収まるんやったら」
「それでよしですね」
「はい」
 こう店長に答えた。
「ほんまに」
「そう言って頂くなら何よりです」
「そうですか」
「はい、そして」
 そのうえでというのだった。
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