第一章
[2]次話
犬も脳梗塞になる
ふわりを散歩に連れて行って帰るとだ、散歩に連れて行った彼女の家族の父である洋介はふわりをケージに入れてから言った。
「そろそろ暖かくなってきたな」
「梅咲いてきたしな」
息子の洋介が応えた。
「そろそろな」
「ああ、春もな」
「近いよな」
「そうだな」
「ああ、暖かいに越したことはないよ」
洋介は真面目な顔で言った。
「本当にな」
「全くだな、ただな」
文太はふわりにご飯をやりつつ言った。
「暑いのはな」
「夏か」
「ああ、夏になったらな」
この季節になればというのだ。
「もうな」
「その時はだよな」
「嫌だな、それにな」
文太はさらに言った。
「ふわりの散歩もな」
「涼しい時にしないとな」
「身体に悪いんだよ」
「ふわりにな」
「だからな」
それでというのだ。
「本当にな」
「あれだよな、犬は毛に包まれているしな」
「汗かくのは舌だけだしな」
「体温の調整が難しいよな」
「人間よりもな」
そうした身体の仕組みだというのだ。
「それで地面に近いだろ」
「人間よりもな」
「ふわりは特にだ」
その彼女を見て言うのだった。
「トイプードルでな」
「小さくてな」
「しかも足も短いだろ」
トイプードルの中でもというのだ。
「ドワーフタイプっていってな」
「余計に地面に近いな」
「今は土の道なんてないだろ」
「街だとアスファルトだな」
「だからな」
そうであるからだというのだ。
「本当にな」
「アスファルトは熱篭るしな」
「しかも反射するからな」
その熱をというのだ。
「犬にとってはな」
「かなりまずいな」
「だからな」
そうしたものだからだというのだ。
「夏は涼しい時にだ」
「散歩しないと駄目だよな」
「朝早くかな」
「夕方の遅めにな」
「行かないとな」
散歩にというのだ。
「駄目だ」
「そういうことだな」
「犬はな」
この生きものはというのだ。
「寒さには強いんだ」
「毛のお陰でな」
「ああ、しかしな」
それでもというのだ。
「逆にな」
「暑さには弱いな」
「だからな」
そうであるからだというのだ。
「夏はな」
「散歩は涼しい時にだよな」
「朝早くでな」
それでというのだ。
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