第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その二十七
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「よい味なのです」
「そちらの食材も手を抜かないとは」
「まさに一流ですね」
「一流の中の一流ですね」
「そう言っていいですね」
「まことに」
カミュはその目玉焼きを肉と一緒に食べつつ述べた。
「ここまで手を抜かない」
「目玉焼きまで」
「ただの供えに終わらせない」
「それでこそ本物ですね」
「そうです、その為に」
今度はワインを飲んで話した。
「ワインともです」
「合いますね」
「この様に」
「最高のものだからこそ」
「最高のワインに合うものはです」
それはというと。
「最高の料理ですね」
「はい、最高のものには最高です」
「まさに」
「そうなりますね」
「ステーキも目玉焼きも」
「そしてワインも」
「だからこの味です、ビスマルクは美食家というよりかは大食漢でしたが」
生牡蠣を百個以上食べたとある、他には茹で卵を十数個食べたともある。
「しかしです」
「この食べ方はいいですね」
「肉と目玉焼きの組み合わせは」
「実にいいですね」
「美味しいです」
「そうです、ですから」
カミュとしてもというのだ。
「今回はこうしました」
「左様ですか」
「それではですね」
「このビスマルク風ステーキも食べて」
「そうしてですね」
「食べましょう」
こう言って実際にそのステーキを食べる、その後で。
カミュは客人達がワインを食べ終えたのを見て話した。
「ではです」
「そのデザートですね」
「これより」
「それを召し上がり」
「そのうえで、ですね」
「終わりとしましょう」
今夜の宴のというのだ。
「そうしましょう」
「はい、それでは」
「これよりですね」
「いよいよデザートですね」
「それを楽しみますね」
「そうです、ではいよいよ」
カミュがこう言ってだった、そのうえで。
実際にデザートが運ばれてきた、それはクレープであった。それがある皿の横には多くのフルーツがある。
クレープにはチョコレートソースがかけられている、そのクレープを見て客人の一人がこんなことを言った。
「クレープは皮もいいが」
「皮だけではないですね」
「その仲もです」
まさにというのだ。
「重要ですね」
「外見が素晴らしくて終わりか」
「それだけとは限らない」
「はい、そうした諺ですね」
「フランスの諺でしたね」
「左様です」
カミュはここではフランス人として答えた。
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